山茶花の…。。。

白谷仁子

2015年04月11日 21:34


山茶花のこぼれつぐなり夜も見ゆ 〜加藤楸邨



《山茶花(白)花言葉 「愛嬌」》




ずっと待っていた。
だから、山茶花は降りしきる雨など気にもしない。

大きく両手をひろげ、地上の全てに無言の喜びを伝えている。。。

季節はずれの山茶花は、愛嬌いっぱいの笑顔で行き交う人の足を止める。

「私を見て・・・」






お隣の蕾が、八重の花びらを開く頃、自分はそこにもういない。
地面に落ちた山茶花に、足を止める人など、どれくらいいるだろう。。。

「だから…」
と、山茶花は雨を飲み込むように花開く。

「今の私をもっと見て・・・」


《山茶花(ピンク) 花言葉「永遠の愛」》




花びらの玉の雫を見ていると、
濡れた髪など気にもならなくなった。

おなじように濡れていることが、
自然であるように思えた。。。


「山茶花のこぼれつぐなり夜も見ゆ」・・・

そうしてまた今夜も、
降りしきる雨に揺れる山茶花を、
ひとり思い出している。。。


椿と山茶花・・・
似ているけれど、ちがう。。

こんな風に、もうとっくに花の時期を終えたはずの山茶花が、きれいに咲いていたら、「遅咲き品種の椿かしら…?」と迷ってしまいます。

そんな時は葉っぱを見ましょう。
小さくギザギザになっている葉っぱが、山茶花です。。。

私は植物博士に、そう教わりました〜♪

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