身にしたがふは 心なりけり。。。

白谷仁子

2020年09月25日 22:03




 数ならで 心に身をば まかせねど 身にしたがふは 心なりけり
             紫式部








秋には似合わない春色が、なんだかとても新鮮だった。
お砂糖菓子みたいな実のなる木が、「ムラサキシキブ」という名前だと知ってから、秋の楽しみが一つ増えた。

木の名前、花の名前をひとつずつ知るたびに、目の前の道が小さな枝のように伸びて行く。
それがずっと続くと、ふつうに信じていた。

雨の庭は肌寒い代わりに、美しい景色が隠れている。
秋の日、時間の流れに心は素直に添っていく。
   ・・・身にしたがふは 心なりけり・・・と。





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