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Posted by 滋賀咲くブログ at

2021年09月16日

命といふもの〜堀文子 画文集。。。


堀文子さんの追悼展『スケッチと本画でたどる人と芸術』第2期が8月21日から9月20日まで、名都美術館で開催されている。
私が堀文子さんの絵をはじめて目にしたのは、ちょうど大学受験の頃、料理好きの母が持っていたNHK料理番組のテキスト『きょうの料理』の表紙絵だった。
母は「書き込む人」だったので、アヤメの絵の表紙や、気になるページには何やら食材や栄養素の書き込みがあり、新聞の切り取りなども何枚かはさまれていた。
今思うと、サイドボードの上のそのテキストは、料理の本というよりは、母の忘備録帳だったのだ。
40年近くたった今、私はその絵を描いた人が堀文子さんだったと知った。

追悼展に行けなかったが、私の手元には画文集「命といふもの 第2集」が届いた。







花木と共に・・・と記された、ヤマブキ・筍・蓮根の優しい表紙をめくると、私が愛するとり「ジョウビタキ」の絵と、ジョウビタキを神の使いと表現した堀綾子さんの文が心に刺さった。
「花を愛でる人は鳥も愛でる。」
そんな自分の勝手な思い込みが真正面から肯定されたような気がして、1行ずつ、子供のように指で文字をたどりながら、何度もなんどもジョウビタキの項を読んだ。






一気に読んでしまうのは、もったいない画文集。
私は1日に1項ずつ楽しむことにした。

ボロボロのアヤメのテキストを、私がお嫁に行くまでずっと持っていた母に、この画文集を見せてあげたいと、ふと思った。
母の「ちぎり絵」に、よく似た作品があったのを思い出した。

母はきっと、あのテキストのアヤメが大好きだったのだろう。。。








  


Posted by 白谷仁子 at 21:28お花私。。。鳥さん芸術