
2015年12月31日
出会いの中の出逢い。。。
人は一生のうちに、いったいどれくらいの出会いを約束されているのだろう。
ただ言葉を交わすだけの出会い。
そして・・・
生涯わすれることのない出逢い。。。

「あの人がいなければ、なし得なかった喜びがある。」
「この人とだから乗り越えられた苦しみがある。」
「その人がただそばに居てくれれば。。。」
数えきれない出会いの中で、人は本当の自分を見つける。
《「ある女性の不安な伝記」1975 フロリアーノ・ボディーニ》

当たり前のように夜が来て、
当たり前のように朝を呼ぶ。
だけど人は、けして同じ時間を過ごしてはいない。
それは、心の中に積み上げられた出会いがあるから。

今過ぎ行くこの時を、あたたかな心で見送ろう。
やがてくる新しい年を迎えるために。。。
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2015年12月30日
海を飛ぶ鳥。。。
はじめまして。
ピンと伸びた背筋にカメラ目線。
まるで何かを話しだしそうで
私はあなたから目が離すことができませんでした。。。

ずっとずっと昔、あなたの先祖は空を飛んでいた事を知っていますか?
海鳥が空と海の間を駆け抜けるように、羽を広げて飛んでいた事を。
いつからか空ではなく、海を飛ぶ事を選んだ日から
あなたたちの命はずっと受け継がれて行く事を約束されました。

海の世界を飛び回る瞳は、まるでブルーアパタイト。
海を知らないあなたの瞳もまた、ブルーアパタイト。
海を飛ぶ鳥、フンボルトペンギン。。。
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2015年12月26日
照りかへる金柑の木がただひと木。。。
照りかへる金柑の木がただひと木
庭にいつぱいに日をこぼし居り
北原白秋

今年はまだ、伊吹の里に雪らしい雪が降っていない。
庭の金柑の実は、凍てることもなく撓わに成り、朝の雫をまとっていっそう枝をしならせている。
毎年やってくるヒヨドリも、今年は金柑よりもっと美味しいごちそうがあるのか、まだ姿を見せない。

気まぐれな朝のお日さまが、ほんの一瞬みせてくれた輝きは、その時だけの小さな奇跡。。。
網の目のように張った思いの隙間をすり抜けて、からだの真ん中に射し込んでくる。
『照りかへる金柑の木がただひと木 庭にいつぱいに日をこぼし居り』
その時、それほど大きくもない金柑の木が、庭中の木々と響き合っているようなそんな気がして、私は大きな籠いっぱいに金柑の実をつんだ。。。

20年以上ぶりに作った甘露煮は、ふっくらと種まで柔らかく、子供の頃の味とおんなじだった。。。
2015年12月25日
まっさらなクリスマス。。。
ほかの人が何をしようと、自分がいいと思うようにすればいいのです。
わたしは、クリスマスを思いっきり楽しんできたわ
〜ターシャ・テューダー〜
わたしは、クリスマスを思いっきり楽しんできたわ
〜ターシャ・テューダー〜

一人で色んなところを探検したり
早朝の誰もいない琵琶湖の岸を裸足で走り回ったり・・・
小さい頃から空想の世界に生きているようなところがあった。
なのにサンタクロースは・・・いないと思っていた。
自分にとってのサンタクロースは、物心ついたころから両親だった。
そして私もいつかきっと、サンタクロースになるんだと思っていた。

大人になって、親になって、それでもクリスマスは大好き。
いつからか、可愛いクリスマスのオーナメントを毎年ひとつづつ買う事が、自分の中のお約束となった。
何かに追われる日々の中で、花屋のポインセチアや、ケーキ屋さんの可愛いケーキは、私の足をふと止めてくれる。
それだけで優しい気持ちになれることが、実は一番うれしいのだ。
テーブルいっぱいの母の手料理。
友達と一晩中おしゃべりしたイヴ。
娘の小さな手で飾り付けるツリー。
小児病棟で看護婦さんのクリスマスソングに涙したイブ。。。
たくさんのクリスマスをすごしてきたけれど、
どれもがみんな、まっさらなクリスマス。
いままでも、これからも。。。
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2015年12月24日
近江図書館クリスマスロビーコンサートを終えて。。。
歌は誰のためにあるのでしょう。
私は時おり考えます。
そんなの決まってるのに。。。
私は時おり考えます。
そんなの決まってるのに。。。

昨日・・・近江図書館エントランスは
たくさんの優しい笑顔でいっぱいになりました。。。
ありがとう。
ありがとう。
ありがとう。
そんな想いいっぱいの気持ちで始まったコンサートは、
ユウスゲのコーラスで始まりました。

クリスマスソング、イタリア古典歌曲、ドイツリート、ミュージカルナンバー、シャンソン。。。
お客様の温かい拍手に、出演者は大きな力をもらいました。
ラストは・・・
12月19日、100回目のBirthdayを迎えたエディットピアフの「Mon dieu」を心を込めて。。

コンサートが始まる1時間も前から図書館に来て待っていて下さった方、
曲が終わる毎に大きな拍手を出演者に送って下さったお客様、
コンサートを作るお手伝いをして下さった近江図書館スタッフの方々。
そして、今年、私の歌を聴いて下さった沢山のみなさまに
来年も、心から感謝の気持ちを込めて歌います。。。

歌は誰のためにあるのでしょう・・・
そんなの決まっています。
この世の全ての人のために
歌はあるのです。。。
そんなの決まっています。
この世の全ての人のために
歌はあるのです。。。
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2015年12月19日
伴奏合わせ〜クリスマスを歌う。。。
クリスマスを歌う。
大好きなだれかのために。
クリスマスに歌う。
だれかを想う私のために。
大好きなだれかのために。
クリスマスに歌う。
だれかを想う私のために。

先週の土曜日につづき、今日も23日に開催する「近江図書館クリスマスロビーコンサート」の伴奏合わせでした。
自分でピアノ伴奏をしながら、細かいところを直してゆくレッスンとは違い、伴奏合わせのレッスンは違った角度から生徒さんの表情をみる事が出来ます。
人は色んな自分を持っていて
だれかを演じる事が出来る「歌」は
別の自分を見つけるきっかけになります。
どんな激しい心も
どんな汚れた心も
共感出来なければ歌い表現する事はできないのです。
23日は、趣味のコーラス・学生・社会人が、小さな物語を様々に演じます。
クリスマス・イヴのイヴに。。
私達の歌を聴いて下さい。。。

プログラム
ユウスゲ
Deck the halls(ひいらぎ飾ろう) ウェールズ民謡
Amazing Grace(アメージング・グレイス) ジョン・ニュートン
寺田結美
Caro laccio(愛しい絆よ) フランチェスコ・ガスパリーニ
Caro mio ben(愛しい人よ) トンマーゾ・ジョルダーニ
池田百花
Sogno(夢) フランチェスコ・トスティ
田辺恵
春の唄 野口雨情 詩/草川信 曲
かなりや 西条八十 詩/成田為三 曲
アニーローリー スコットランド民謡
横田亜香里
Wiegenlied(子守歌) ヨハネス・ブラームス
Ave Maria(アヴェマリア) フランツ・シューベルト
ユウスゲ
クリスマス・メドレー 源田俊一郎 編曲
〜もろびとこぞりて・あら野のはてに・ホワイトクリスマス・聖夜〜
樋口充希
S'il Suffisait D'aimer(愛するだけでよかったら)
ジャック・ゴールドマン
尾本祐菜
ミュージカル《リトルマーメイド》から
〜どんな夢より〜 アラン・メンケン
寺脇愛子
ミュージカル《オペラ座の怪人》から
〜Think of me 〜 アンドリュー・ロッド・ウエッバー
O holy night(さやかに星はきらめき) アドルフ・アダン
《デュオ》
尾本祐菜・池田百花
ミュージカル《ジキル&ハイド》から
〜その目に〜 フランク・ワイルドホーン
白谷仁子
愛の小径 フランシス・プーランク
Mon dieu(私の神様) シャルル・デュモン
全員
Ave Verum Corpus(アヴェ・ヴェルム・コルプス) モーツァルト
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2015年12月17日
心のメトロノーム。。。
コッコッコッ・・・
2代目Wittner のメトロノーム。
私と一緒に生徒たちのピアノを聴き続け
もう20年以上、思い出を刻んできた。。。

喜びの音
涙色の音
迷いの音
別れの音・・・
触れる事もせず
まん丸な目で揺れる棒を見つめていた小さな女の子は
歌う事が大好きな素敵な女性へと成長した。
コッコッコッ・・・という音に
ショパンのワルツを軽やかにのせていたがんばり屋さんの女の子は
澄んだ空の上から、時おり虹のような音色で
大切な事を私におしえてくれる。

様々な音を聴き分けてきた、その小さい木の箱には
百ではとてもおさまらない
私だけしか知らない物語がある。
子供は、大人にもう一度「学ぶ」事を思い出させてくれる先生だ。
ほうっておくとそのうち止まってしまう振り子のねじをまいてくれる小さな先生だ。
そして、その子供に、本当の自分で向き合う事が
「教える」仕事をしている私の「学び」なのだと
成長していく生徒たちをみていて、私は思う。。。
あの子たちの為に
心のメトロノームの振り子は
いつも正しくを動かしていようと
私は思うのだ。。。
2015年12月16日
お菓子の力。。。
物心ついたころ・・・
一番はじめにおぼえたフランス語は Bonjour
母のうたう「お菓子と娘」という歌だった。。。
一番はじめにおぼえたフランス語は Bonjour
母のうたう「お菓子と娘」という歌だった。。。
《長浜市末広町「Ichigo ichiE」さん》

お菓子と娘
西条八十 詩/橋本国彦 曲
お菓子の好きな 巴里娘
二人そろえば いそいそと
角の菓子屋へ 「ボンジュール」
選る間も遅し エクレール
腰もかけずに むしゃむしゃと
食べて口拭く 巴里娘
残るなかばは 手に持って
行くは並木か 公園か
空は五月の みずあさぎ
人が見ようと 笑おうと
小唄まじりで かじり行く
ラマルチーヌの 銅像の
肩で燕の 宙がえり
西条八十 詩/橋本国彦 曲
お菓子の好きな 巴里娘
二人そろえば いそいそと
角の菓子屋へ 「ボンジュール」
選る間も遅し エクレール
腰もかけずに むしゃむしゃと
食べて口拭く 巴里娘
残るなかばは 手に持って
行くは並木か 公園か
空は五月の みずあさぎ
人が見ようと 笑おうと
小唄まじりで かじり行く
ラマルチーヌの 銅像の
肩で燕の 宙がえり
お菓子の力は凄い。
泣いていた子供が、瞬間笑顔になる。
子供だけではない。
大人にとってもそれは
とても小さくて、とても大きい
お口と心へのご褒美だ。。。
泣いていた子供が、瞬間笑顔になる。
子供だけではない。
大人にとってもそれは
とても小さくて、とても大きい
お口と心へのご褒美だ。。。

長浜市末広町にIchigo ichiEさんというお店がある。
私がそこを知ったのは、リサイタルのときのお客様からのプレゼントがきっかけ。
その後、仕事をご一緒したデザイナー松本薫さん(muni)がIchigo ichiEさんのお店の壁絵を描かれた事を知り、急に親近感をおぼえ、時々足を運ぶようになった。
私の実家からほど近いそのお店の前を通る度、私は母がよく作ってくれた人参ケーキの味と、あのフレーズを思い出す。
・・・・・角の菓子屋へ 「ボンジュール」・・・・・
その歌は、お店の甘いミルクの香りと重なる。
お菓子も、お料理も、そして音楽も
「作る」ということの根っこには
必ず「誰かへの想い」が宿る。
《Ichigo ichiE Chief Patissier 徳田さん》

patissier 徳田さんのケーキ作りに対する想いが
これからもたくさんの人のお口の中で広がりますように。。。
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2015年12月11日
パチン、パチンと落羽松。。。
冬沼の畔には
人の姿も声もなく
ただ「パチン」と
時折音がするばかり。。。
人の姿も声もなく
ただ「パチン」と
時折音がするばかり。。。

香染の羽は冬の陽光に照らされて
地面で尚も光ることをやめようとしない
その羽をじっと見守るように
落羽松の膝根は静かに静かに息をする
地面で尚も光ることをやめようとしない
その羽をじっと見守るように
落羽松の膝根は静かに静かに息をする

沼地の主も、かつては小さな芽に過ぎなかった
踏まれてしまえばすぐ折れる
小さくか弱い芽に過ぎなかった
一年一年冬を越し、やがて成長すると
高いところから周りの木々に呼びかけていたに違いない
「私のように強く大きくなりなさい」と・・・
色んな事が見えだした頃
一番大切な事が見えなくなる
見えない事に気付かなくなる
踏まれてしまえばすぐ折れる
小さくか弱い芽に過ぎなかった
一年一年冬を越し、やがて成長すると
高いところから周りの木々に呼びかけていたに違いない
「私のように強く大きくなりなさい」と・・・
色んな事が見えだした頃
一番大切な事が見えなくなる
見えない事に気付かなくなる

パチン、パチン・・・
あたり一面に落ちている落羽松の実

パチン、パチン・・・
聴こえるけれども気付かない
冬の日の落羽松の歌。。。
あたり一面に落ちている落羽松の実

パチン、パチン・・・
聴こえるけれども気付かない
冬の日の落羽松の歌。。。
2015年12月06日
土の中に咲く花。。。
あか、赤、紅、朱・・・
元気をくれるあかい食べ物
冬に咲く花
アンデスレッド。。。
元気をくれるあかい食べ物
冬に咲く花
アンデスレッド。。。

お庭を彩っていたツワブキの花が終わり、気がつくとトネリコもドウダンツツジも、葉はほとんど散ってしまった。
首をすくめて前だけを見て歩くこの時期は、風景の移り変わりの早さにドキリとする。
そのぶん、冬の野菜は力強い葉をしげらせて、私達を安心させてくれる。
秋穫れのアンデスレッドは、土の中に咲く紅い花。
ジャガイモは根っこではなく茎だというけれど、緑の茎と赤い茎・・・なんて器用でがんばり屋さんなのだろう。
ホコホコ暖かな土の中で、これほど美しい色を作るアンデスレッドを、私は褒めてあげた。。。

ポテトサラダ
肉じゃが
フレンチサラダ・・・
でも穫れたては、素揚げが一番。。。
肉じゃが
フレンチサラダ・・・
でも穫れたては、素揚げが一番。。。