
2016年07月28日
吹く風に思ふさま 。。。
何もかも新鮮で
何を見ても微笑みがこぼれるとき
そんな時は身体中の感覚がいっせいに眼を覚ましている。。。

アルチュール・ランボーの冒頭の詩は、中原中也の「ランボオ詩集」では《感動》というタイトルで始まっている。
若き日の詩に相応しく、一つ一つの言葉に力強さをもらえる。
感動
私はゆかう、夏の青き宵は
麦穂臑刺す小径の上に、小草を踏みに
夢想家・私は私の足に、爽々しさのつたふを覚え、
吹く風に思ふさま、私の頭をなぶらすだらう!
私は語りも、考へもしまい、だが
果てなき愛は心の裡に、浮びも来よう
私は往かう、遠く遠くボヘミヤンのやう
天地の間を、女と伴れだつやうに幸福に。
〜アルチュール・ランボー(中原中也 訳)〜
岩波文庫 「ランボオ詩集」より

夏はまだまだ続く。
私は、体の五感を呼び覚ますこの詩と
そして夏が好きだ。。。
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2016年07月23日
おひさまのように。。。『Enjoy the chorus』
おひさまのような人に出逢ったことがありますか?
だれかにとって、おひさまのような人になりたいと、思ったことはありますか?
こそばゆくって言えないようなセリフも、その人になら心のままに素直に言えてしまう。
そんな魔法の光を放ってくれるおひさまのような人に、出逢ったことがありますか?

おひさま〜大切なあなたへ
作詞 岡田惠和/作曲 渡辺俊幸
ひかりがさし
風が泳ぎ
生きてゆけると
そう思えたの
出会えた日は
私の記念日
ごめん おおげさ?
本当の気持ちよ
あなたは私の奇跡
あなたは私の希望
暗い闇も
行き止まりも
二人なら 軽いね
あなたと ともに笑って
あなたと ともに泣いたね
どこかで 私を 感じてて
それだけでいいのよ
目覚めてから
眠りにつく
すべていとおしい
そう思えたの
笑うだけで
涙が出たわ
ごめん 大げさ?
本当の気持ちよ
あなたの喜びもらい
あなたの痛みももらう
この暮らしが
つづくのなら
何もいりはしない
あなたは私の奇跡
あなたは私の希望
必ずどこかで見ているわ
それだけでいいのよ
たとえ世界中が
あなたの敵だって
私だけは いつでも味方だわ
大丈夫
信じて
あなたが忘れていても
私が忘れはしない
この命を 投げ出すのに
迷いなんてないわ
あなたは私の奇跡
あなたは私の希望
お願い
どこかで笑ってて
それだけでいい
それだけがいいのよ
歌う事が大好きなベテランさんから、コーラスが初めてという人までが集まったコーラス・ワークショップ『Enjoy the chorus』。。
今日で3回目を迎えた。
平原綾香さんの『おひさま〜大切なあなたへ』は、今回のワークショップで私が一番に選んだ曲。
お友達が大好きだと教えてくれたこの歌は、歌う人それぞれの心にに色んな思いを生むだろう。
お願い
どこかで笑ってて
それだけでいい
それだけがいいのよ
噛みしめるように、語りかける一言一言は、優しい歌声とメロディーを作ってゆく。。。
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2016年07月18日
2回目っっ!『Enjoy the chorus』。。。
ヒトツバタゴが、花をつけ始めました。
例年よりも遅い開花の理由はわからないけれど、一生懸命育てていると、そんな変化も嬉しかったりします。
「いつもと同じではない」ことの健気さとか新しさは、音楽を作っていくことと同じであると、樹や草花を見ていつも思うのです。。。
《ヒトツバタゴ 花言葉「清廉」》
今日、コーラス・ワークショップは2度目を迎えました。
鼻リズム呼吸や、アーティキュレーションを感じながらのウォーキングなど、受講生の皆さんといっぱい歌いました。
一時間前に会場である《薬草の里文化センター》に到着すると、すでに職員さんによって完璧にセッティング済み。
気持ちよい空間の中で、会員の皆さんの声は高らかに響きました。
初めての経験に戸惑う人、歌が好きでたまらない人、しっかりした歌声でみんなを引っ張ってくれる人・・・
いろんな人たちが集まって、少しづつ自分達の歌が生まれる瞬間をまた今日、私たちは味わいました。
次回はいよいよホールでの練習です。。
不安な表情は、回を重ねる毎に笑顔にかわっていきます。
そうしてますます歌が、歌う事が好きになっていくのです。。。
2016年07月14日
「悲しき歌」に。。。
日が暮れて帰って来たら、街灯に照らされたギボウシの花が、月の光に照らされた神秘の花のように、私の足を一瞬留めた。。。
《ギボウシ 花言葉「変わらない想い」》

フランス語(歌曲)の先生に勧められた歌は、学生時代から私がずっと歌いたかった、憧れの歌だった。
Chanson triste、悲しき歌。
憧れだけでは歌えない。
メロディーの美しさに酔ってしまったら、言葉は意味を持たなくなる。。。
穏やかな夏の月の美しさは、私の背中を押してくれたようだった。。。
Chanson triste
Henri Duparc/J. Lahor
Dans ton coeur dort un clair de lune,
Un doux clair de lune d'été,
Et pour fuir la vie importune,
Je me noierai dans ta clarté.
J'oublierai les douleurs passées,
Mon amour,quand tu berceras
Mon triste coeur et mes pensées
Dans le calme aimant de tes bras.
Tu prendras ma tête malade,
Oh! quelquefois,sur tes genoux,
Et lui diras une ballade
Qui semblera parler de nous;
Et dans tes yeux pleins de tristesse,
Dans tes yeux alors je boirai
Tant de baisers et de tendresses
Que peut-être je guérirai.
悲しき歌
詞:ジャン・ラオール/訳詩:藤井宏行
きみの心の中には月の光がまどろんでいる
おだやかな夏の月の光だ
人生の気がかりから逃れて
ぼくはきみの光の中に溺れよう
過去の苦しみは忘れてしまうんだ
恋人よ、きみが癒してくれるから
ぼくの悲しい心と思いとを
きみがその腕で抱いてくれることで
ぼくの痛む頭を支えて
おお、ときにはきみの膝の上に寝かせて
きみは歌を歌ってくれ
ぼくたちのことを歌っているような歌を
きみの悲しみに満ちた眼から
きみの眼からぼくは飲み干すのだ
たくさんのくちづけと優しさを
そうすることで、たぶんぼくは癒されるのだから
(訳詞は、藤井宏行さんの詩を掲載させて頂きました。
http://a-babe.plala.jp/~jun-t/notes/etc/duparc/01.htm)

夏のお庭のあちこちで、ギボウシは葉を揺らす。
その涼しげな風景に、私は朝となく夜となく心癒やされ、その豊かな緑から無償の愛を教わるのだ。。。
2016年07月13日
一学期のおわりに。。。
多分・・・萎れているかもしれない。
ひょっとして、枯れていたらどうしよう。。。
準備室のドアを開けて一番に見た机の上。
大丈夫だった・・・
ディフェンバキアは元気だった。。。
ひょっとして、枯れていたらどうしよう。。。
準備室のドアを開けて一番に見た机の上。
大丈夫だった・・・
ディフェンバキアは元気だった。。。
4月から始まった新学期。
中間テスト、高体連、期末テスト、体育際、文化祭・・・
一学期はあっという間に過ぎてゆく。
今の公立高校に非常勤講師として勤めだしてから、今年で6年目になる。
どんなに疲れていても、どんなに元気がない日も5年と3ヶ月、三階の準備室のドアを開けると、途端に元気になる・・・不思議だ。
音楽室に観葉植物を置きたいと思っていたのはずっと前から。
10年以上非常勤のお仕事をしていて、先月初めて小さなディフェンバキアを準備室の机に置いた。
ところが、期末テスト、体育際、文化祭と続く6月末から7月はじめにかけて、うっかり持ち帰るのを忘れてしまったのだ。
観葉植物は、人の体や心の疲れをもらってくれるというけれど、だったらその分、私たちはその優しさを大事にしなくてはならない。
畑のお野菜が、人の足音を聞いて育つように、お部屋の観葉植物は、人の語らいや笑い声を聞いて育つのだろう。
乾ききっていると思っていた机の上のディフェンバキアの鉢の土は、しっとりと湿って、とても良い状態だった。
生徒に尋ねたら、準備室に出入りしているブラスバンドの生徒が、枯れかかったディフェンバキアに気づき、慌ててお水をあげてくれたというのだ。
「気づく」ことと「気づかない」こと。
ささいな事でも、それは周りの景色を大きく変える。
どんなに良い授業が出来た日よりも、私には嬉しい1日だった。
あと2日で音楽の一学期の授業は終わる。
二学期には、もう一鉢音楽室に連れて行ってあげようかと、大きな鉢で増えすぎているドラセナを切り、水挿し木している。
キッチンの出窓で、もう根が4㎝ほどになっている。。
夏休みに、少し大きめの鉢に植えてあげるつもり。
生徒の笑い声や歌声を聞きながら、みんなを元気にしてくれることを願って。。。
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2016年07月11日
音楽劇「美味しいメロディー」合唱団員募集!。。。
米原市の県立文化産業交流会館イベントホールで、滋賀県/公益財団法人滋賀県文化振興事業団主催の音楽劇「美味しいメロディー」が12/18に開催されます!
プロの演出家による音楽劇に、滋賀県内から集まった出演者が、演劇・歌・ダンスで出演します。
そのバックコーラスで出演する合唱団を募集中!

6/25、オリエンテーションが開催され、演出の ごまのはえさんはじめ、高原綾子さん(ニットキャップシアター)、音楽担当 村角ダイチさん(The ROB CARLTON)、ダンス指導・振り付け 山田レイさんらが、音楽劇出演者に紹介されました。
《6月25日 ワークショップ風景》
今回募集する合唱団は、歌の場面のみの出演となります。公演までの練習では、私 白谷仁子のボイストレーニング・歌唱レッスンを受けます。
年齢性別は問いません。合唱経験のない方も大歓迎です。興味のある人は、まず練習に参加してみてください。
音楽劇「美味しいメロディー」合唱団員募集について
募集期間:2016年〜8月10日(水)
練習予定:2016年8月〜12月(練習日程参照)
公演日時:2016年12月18日(日)午後 時間未定
指導者: 白谷仁子(声楽家)
参加料: 無料
練習場所:文化産業交流会館 イベントホールまたは小劇場
伊吹薬草の里文化センター 会議室またはジョイホール
■練習日程 (予定)
●午後1時半〜3時半
8月27日(土)
顔合わせ・声だし・音取り等(文化産業交流会館 イベントホール)
9月3日 (土) 24日(土)
パート練習(伊吹薬草の里文化センター 視聴覚室)
10月8日 (土) 15日(土)
パート練習及び全体練習(伊吹薬草の里文化センター視聴覚室)
10月22日(土)
全体練習(文化産業交流会館 小劇場)
11月5日 (土) 12日(土)
全体練習(伊吹薬草の里文化センター ジョイホール)
●時間未定
12月10日(土)11日(日)
通し練習(文化産業交流会館 イベントホール)
12月17日(土)
リハーサル(文化産業交流会館 イベントホール)
12月18日(日)
本番(文化産業交流会館 イベントホール)
《日程・時間は変更する場合があります》
■お問合せ・申込み
滋賀県立文化産業交流会館 TEL 0749-52-5111
興味のある方はまず、お電話を。。。
2016年07月09日
はじまりはじまりっっ!『Enjoy the chorus』。。。
薬草の里文化センターで今日、第1回目のコーラス・ワークショップ『Enjoy the chorus』が始まりました。
1回目は、体の使い方『どこからどこまでが腕?』『体の真ん中って?』から。

集まったのは子どもから大人まで、あわせて16人・・・と思えないほどの声量に、思わず驚いてしまいました!
8月のコンサート体験、12月のXmasコンサートが今から楽しみです。

まずはウォーミングアップに、ソルフェージュを兼ねた「まねっこうたい」。
子どもも大人も楽しめるうえに、リズムやフレーズの歌い方練習も出来るレッスンです。
はじめは少々堅い体の動きも、時間の経過と共に、どんどん柔らかくなっていきました。
大切なのは「耳」・・・聴く事だということ。
柔軟な頭と体は、健康にもつながります。
《ソプラノのパート練習》

後半は、「お日さま〜大切なあなたへ」のパート練習。
みなさんの熱心さに、ぐいぐい引っ張られた近藤先生と私。。。
《近藤しほり先生と、アルトのパート練習》

あっという間の1時間45分。
和気あいあいとした雰囲気の中、新しい仲間の輪ができたようで、とても嬉しくなりました。
第1回目の最大のテーマは・・・
世界でただ一つの音(声)を持つ楽器、それはあなたの身体。
歌い慣れてくると、ついつい忘れてしまいがちなこと、どうか忘れないでいてください。。。
第2回目が待ち遠しいですね。
2016年07月07日
晴れて良かった。。。
昨夜の雷で目が覚めてしまってから、しばらく眠れなかった。
雨の強い音を聞きながら、七夕のお天気を心配した。
7月7日の誕生花は、スイレン。
他にアベリアなどもあるけれど、不思議と雨の似合うスイレンの方が、七夕のイメージに合っているように思える。
そんなことを考えていたら、何年か前にどこかで見た雨の日のスイレンが妙に気になってきた。
眠れないついでに起き出して探したら、「あった♪」。
やっぱり涉成園のスイレンだった。
《スイレン 花言葉「信頼」》

「信頼」という言葉が私は大好きだ。
スイレンにピッタリくると思うのは、私だけだろうか。
信頼する人がいるということは、自分のことを自分自身がしっかりと見つめる眼を、ちゃんと持っているからだと思うから。
1年に一度しか会えない・・・雨が降ったらそれすらも叶わない織姫と彦星。
今日が晴れて本当に良かった。。。
お洗濯もいっぱいした。
一つだけだけれど、短冊も書いた。
私の信頼する人たちが、元気な夏を過ごせますように。。。。

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2016年07月05日
始まります!『Enjoy the chorus』。。。
暑い・・・、暑い・・・。。。
まるで合い言葉のように、あちこちから聞こえてくることば。
「じゃあさ、、、じっとしてれば?・・・」と、
ヒキガエルさんが言ってます。
まるで合い言葉のように、あちこちから聞こえてくることば。
「じゃあさ、、、じっとしてれば?・・・」と、
ヒキガエルさんが言ってます。

森の生きものは、自分達の体のことを良く知っています。
居るべきところ、やるべきこと、やってはいけないこと。。。
この日出会ったヒキガエルさんも、ヘビさんも、まるで作り物のように動かないままでした。
でも、私たちは「暑い・・・、暑い・・・。。」と言いながら、やっぱりお仕事したり、楽しいことしたり、自分自身に動かされます。
お家の中でじっとしているよりも、「えいっ!!」と体を起こして新鮮な空気を体に取り込んでみると、細胞の一つ一つが喜んでいる声が聞こえてくる気がします。
夏真っ盛りの7月9日から8月11日までの5回。
米原市の薬草の里文化センターで、コーラス・ワークショップを開催します。

ただ歌うだけではなく、体のこと・声帯のこと・耳を使うことなど、楽しく体験できるメニューとなっています。
年齢・経験は一切問いません。
最終日の8/11は、実際に本番の流れを体験。希望者は、12月24日(土)伊吹薬草の里ジョイホールで開催されるクリスマスコンサートにコーラスで出演出来ます。
暑さを吹き飛ばし、私ともっともっと元気になりませんか。
今からでも興味のある方は、お申し込み下さい!
初日は7/9(土)午後1時半から3時15分までで、基本土曜日の午後。
お問合せは『音楽企画湖音ko-on』(090-4300−9616)まで。
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2016年07月03日
相愛大学 ホームカミングデー&入試説明会。。。
今日は朝から大阪にお出かけ。
音大を目指す生徒の為の、入試説明会が母校の相愛大学で行われた。
母校というのは、いつ行ってもいいものだ。
懐かしい先生や、同級生にも会えた。
午前10時、オープニングのウエルカム・コンサートは、ピアノアドヴァンス課程4回生の高御堂なみ佳さんの演奏で、ショパンのスケルツォ第2番 変ロ長調 作品31。私の大好きな曲は、キラキラとした音色で南港ホールに響いた。
《南港ホール》
音大受験を目指していた生徒が、急に断念する時がある。理由を聞くと、「ソルフェージュのレッスンを受ける時間がない」「聴音が苦手だから」という。ソルフェージュというのが、いつの間に、こんな大きな壁になったのだろう。。
私が「聴音」を勉強し始めたのが高校一年生。
先生に、「これが出来ないと、いくら歌が上手くなっても合格出来ないよ。」と言われた。
前向き思考だった私は、「あぁ、これが出来たら合格できるのか!」と喜んだ。
色んな大学の聴音・新曲の過去問題を、自分で弾いてカセットに録音し、毎日1時間だけ一人で「聴音ごっこ」。
レッスンで先生から出された課題は、音を変えるなどアレンジしてカセットに録音。
だんだんとれるようになると、面白くなってくる。
生徒たちにも、「おもしろい!」と思って欲しい。
今日の午前のプログラム「特別講義」の《ソルフェージュ(赤石敏夫先生)》・《ピアノ(山本英二先生)》は生徒にどう関わっていくかのヒントがいっぱいだった。
お昼は懐かしい学食で、美味しいお魚のランチ(サーモンのムニエル)をいただき、午後の入試説明会を終えて、ポートタウン東駅へ向かう途中、鳩や雀が近寄ってきた。

そういえば、南港学舎は私が通っていた頃よりもうんと木は茂り、まるで森のようになっている。
今日もあちことから山鳩の鳴き声がきこえてきた。
鳥や虫たちは、森が本物かどうかを良く知っている。そして本物だと認めた時、そこを住処に選んでくれる。
音楽も、心に豊かな緑が根付き、木が茂り森になってはじめて、いい演奏が出来るのではないだろうか。。。
子ども達にそのお手伝いができる喜びを、母校で改めて感じた一日だった。。。
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