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Posted by 滋賀咲くブログ at

2017年06月29日

はた水となり。。。


水のにおいに誘われて
昨夜、裏口にやってきた螢。
碧の光が暗闇に滲んでいた。。

ただそれだけなのに、なぜだろう。
今年は夏がこんなにも近い。。。

何年か前に歌った『淡彩抄(大木惇雄夫 詩/別宮貞雄 曲)』が、
無性に歌いたくなった。。。









  Ⅱ 蛍

きみがその薄きなさけも

夏くれば涼風となり

はた水となり

夜な夜なを蛍やながさむ

きみがその薄きなさけも

淡彩抄(大木惇雄夫 詩/別宮貞雄 曲)より


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Posted by 白谷仁子 at 22:37ふるさと私。。。

2017年06月27日

大木をたたく。。。  


植物の名前や詩をたくさん知ると、
ちょっとだけ、世の中の見え方が変わってくる。

だけれど、
言葉をたくさん知ってしまうと、
本当に大切なことを伝えにくくなる。。

言葉を選びすぎて、
大事な時ほど何も言えなくなってしまう。

そして、
自分を責める。。。








   大木をたたく

  ふがいなさに ふがいなさに
  大木をたたくのだ、
  なんにも わかりやしない ああ
  このわたしの いやに安物のぎやまんみたいな
  「真理よ 出てこいよ
  出てきてくれよ」
  わたしは 木を たたくのだ
  わたしは さびしいなあ
  ー八木重吉『秋の瞳』よりー






  


Posted by 白谷仁子 at 22:34私。。。

2017年06月25日

2017 近江高校吹奏楽部『琵琶湖周航の歌音楽祭合唱コンクール』。。。


 朝5時半、
 真っ先に裏口戸をあけた・・

『よかった。。雨あがってる。。。』








今日は、琵琶湖周航の歌誕生100周年記念「琵琶湖周航の歌」音楽祭合唱コンクールが高島市民会館で開催された。
滋賀県はもちろん、他府県からのエントリーと賛助出演、合わせて28の団体が歌声を響かせた。

私が合唱指導をする近江高等学校は4番目。
思ってた通り、明るく素直な歌唱を披露してくれた。

数少ない指導の中で、まっすぐな眼と声で、彼ららしい「琵琶湖周航の歌」「言葉にすれば」を一緒に作ってきた。

大人は結果を急ぎ、評価をもとめたがるけれど、
「何のために歌うのか」
「何のために楽器を持つのか」
この子達はわかっているのだろう。




琵琶湖周航の歌(小口太郎 詩/吉田千秋 曲) 言葉にすれば(安岡優 詩/安岡優・松下耕 曲)

指揮 白谷仁子 ピアノ 平塚絢乃



昨夜、コンクール当日のお天気を心配する生徒からのメールが届いた。
 「雨のせいで部員全員の気持ちが下向きにならないか。」
 「外での声だしが出来ず、リラックス出来ないのではないか。」


歌う時の笑顔は作るものではなく、心から出てくるもの・・・
そう仲間と話せることの幸せを、ずっとずっと持ち続けて欲しいと、心から思った。


 「よかったね。大雨の予報を吹き飛ばしたのは、君たちの昨日の歌声と、仲間を思う気持ちです。気持ちいい演奏を、ありがとう。。。」






  


Posted by 白谷仁子 at 23:33コーラス

2017年06月24日

実りある人生。。。

どんなに頑張っても、
作る事の出来ない美しさがある。

どんなに考えても、
真似の出来ない細やかさがある。

それに気付くと、
自分の大きさとか姿とか、
なんだかスッと受け入れられたりする。

そして、
それを教えてくれたのが、
お庭の小さな住人だったりすると、
不思議なほど素直のなれるから不思議。。。




《フェイジョア 花言葉「実りある人生」》






一年ぶりに再会したフェイジョアの花は、
例年になくたくさんで、
心の隅っこに撓わに実る果実を期待させる。

だけれど精一杯にひろげた花弁と、
真っ直ぐ伸ばした紅い雄しべを見ていたら、
もうそれでじゅうぶんだと・・・
じゅうぶん美しいと思えてくる。

実らないことも、
実らないときも、
それが自分の為であったのなら、
じゅうぶん美しいことだと思える。

そう思わせてくれる事が、人が、
ほんの一瞬でも自分の周りにあったなら、
その時たしかに何かが、
自分の中に実を結んだのだ。。。







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Posted by 白谷仁子 at 21:01お花私。。。

2017年06月19日

心を映す水うちわ。。。

雁皮が花を付ける頃
涼やかに舞う水うちわ
平安時代の詩姫が
筆をはしらせ心をかくしたその意味を
知るのは水面の桔梗だけ・・・



《岐阜県の伝統工芸品「岐阜うちわ」の一つ『水うちわ』》





透き通った心でならば
惨めな思いも愚かさも
三度あおげば瞬間に
初夏の風にとけていく


透き通った心でならば
群れ飛ぶ千鳥の紫も
三度揺すれば瞬間に
夜の空へと飛んでいく








あおいでみようか水うちわ
水音、風音、心音
ひとり持つ手の水うちわ。。。





2013年7月ブログ『夕波千鳥 汝が鳴けば。。。』
http://otohitosato.shiga-saku.net/e947660.html
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Posted by 白谷仁子 at 20:59私。。。

2017年06月16日

ハイドランジア、紫陽花の花。。。


雨のお庭に楚々と咲く、
藍色の水の花は、
海を渡って旅に出て、
いっぱいいっぱい愛されて、
色とりどりに美しい、
お姫様になりました。。。









お水が大好きなハイドランジアは、
この時期お水を絶やせません。
私のお庭はアルカリ性。
藍色はいつしかほんのりピンク色・・・





「凛として、クールだけれど優しい。」






「お庭に植えたら、どんな色になるだろうね。。。」






「なぜだろう。。楽しくなってきた。」






「みせたいなぁ。。
お花を育てるのが得意だったあの人に。」



雨のお庭に楚々と咲く、
藍色の水の花は、
海を渡って旅に出て、
いっぱいいっぱい愛されて、
色とりどりに美しい、
お姫様になりました・・・。


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Posted by 白谷仁子 at 13:51お花私。。。

2017年06月12日

山鳩の歌。。。



逃げないの?
こんなに近くにいるのに。。。







山鳩の鳴声は寂しげで、
つい手を止めて、辺りを見渡してしまう。。

どんなに遠くにいても聞こえるのは、
山鳩の声が、
まるで人の声のように温かいからだ。








山鳩の、オレンジ色の眼をみていたら、
シェーンベルクの「グレの歌」の中でメゾソプラノが歌う「山鳩の歌」を思い出した。



逃げないの?
こんなに近くにいるのに。。。

・・・だったらもう少しだけ、
その光胸元を見つめていても良いですか。。。?




  


Posted by 白谷仁子 at 20:57私。。。鳥さん

2017年06月08日

四つ葉のクローバー

いちめんに、
まぁるい葉っぱが重なり合っているから、
うつぶせに寝転んでしまいたくなる。

土の匂いとか、
むせかえるような青い香りが、
こんなに懐かしいということを、
忘れていたような気がする。。。



《よつ葉のクローバー 花言葉「幸福」》






  よつ葉のクローバー
           A.S(小三)  
よつばのクローバー みつけたよ
はやく ママにみせたいな
いちばんさいしょに みせるんだ
よつば、よつば、
よつばのクローバー
ー米原市童謡コンクール入賞作品ー




こんなに愛されている葉っぱって、
他にあるだろうか。。。

私はまだ三度しか見つけたことがないけれど、
出会える可能性が10万分の一ならば、
その次は、
その出会いを誰かにプレゼントしたい。。。





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Posted by 白谷仁子 at 21:44お花

2017年06月04日

風よ翼を震わせて・・・ブルーインパルス。。。



風よ翼を震わせて あなたの元へ届きませ・・・







風を感じることは、小刻みに過ぎてゆく時間1秒ごとを、丁寧に生きて行く事だと思う。

宮崎駿 監督・脚本・原作の長編アニメーション映画「風立ちぬ」を観てからというもの、私にとって飛行機は特別なものになった。
長い年月をかけて、人間と方を並べて時空を飛んできた飛行機は、私たちの「夢」の象徴だ。








晴れ渡る6月の空に、ひこうき雲が美しく線を描く。
こんなに美しく、また言いようのない光景が人の心に残すエネルギーは、はかりしれないもののはず。








小さい頃、口をポカンと開けてひこうき雲を眺めていた。
少しづつ空に溶けていく白い線を、飽きもせず立ち止まって見上げていた。
平和な子供時代過ごした私にとって、映画「風立ちぬ」の中で堀越二郎の「一機も戻ってこなかった」とつぶやいた言葉は、細い細い針になって私の心に刺さった。







彦根城築城410年祭「彦根眺城フェス」にやって来た、「第4航空団飛行群第11飛行隊」ブルーインパルス。
滋賀県内外から集まった人達の心の歓声は、今も空の高いところで鳴り響いているだろう。。



     風
クリスティーナ・ロセッティ
 (訳詞:西條八十)


Who has seen the wind ?

Neither I nor you;

But when the leaves hang trembling

The wind is passing thro'.

誰が風を 見たでしょう
  
僕もあなたも 見やしない
  
けれど木の葉を ふるわせて
  
風は 通りぬけてゆく


Who has seen the wind ?

Neither you nor I;

But when the trees bow down their heads

The wind is passing by.

誰が風を 見たでしょう
  
あなたも僕も 見やしない
  
けれど樹立が 頭をさげて
  
風は 通りすぎてゆく


風よ翼を震わせて あなたの元へ届きませ
(映画の中で二郎が詩を朗読した後に加えた言葉)




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Posted by 白谷仁子 at 20:45ふるさと私。。。

2017年06月01日

映画『光』。。。



ソヨゴの葉と花の隙間から、
うっすらと光が漏れる。

こうして見上げていると、
風の通り道で誰かが、
懐かしい昔の話しをしてくれているようだ。。

・・・あなたの「光」の話しを聞かせてください・・・



《ソヨゴ(冬青)花言葉「先見の明」》





いい映画は、
頭がそれをとっくに忘れてしまっていても、
心の耳がちゃんと憶えているから不思議。

河瀬直美さん 脚本・監督の映画『光』を観ることは、
自分自身との約束だった。

「光」という文字、響き、意味・・・
私にとってそこに込められたもの全部が、
とても大切なものだったから。

昨年結成した登録制のコーラスグループに「ラ・ルミエール」(光)と名付けたのにも、
私の思いが詰まっている。










自分の無力を知った時
自分の弱さに気付いた時
それでも自分を好きでいられたのは
変わらず心に差し込む「光」を見つけたから。

心は時折よくばりで、
乱暴に何かをつかもうと両手を伸ばす。
だけれど「光」はそれを見透かすように、
握った手の甲に影を落とす。








いいことも、
わるいことも、
受け止められる強さをくれるのは、
自分のなかにある「光」なのだと。。。

スクリーンを埋めつくす奈良の田舎の風景が、
色んな人の光を包んでいくようだった。

エンディング・ロールが終わって、
場内が明るくなるまでの数秒間、
私は大好きな人達に語りかけたくなった。

・・・あなたの「光」の話しを聞かせてください・・・と。。。







  


Posted by 白谷仁子 at 22:00私。。。