この広告は365日以上更新がないブログに表示されます。  

Posted by 滋賀咲くブログ at

2021年04月29日

初夏を招く花、白山吹。。。


5月が近づくと、もうすっかり桜のことを忘れてしまうほど、初夏のお花たちが恋しくなる。

夏椿、梅花空木、野薔薇・・・
お庭はもうすぐ白い可憐な花たちで彩られる。

季節と花の色は、まるでリンクしているように心に語りかけて来る。
洗ったばかりの真っ白なシャツのように、眩しい白さを咲かせる初夏の樹木は、お庭に必須だ。

白山吹という木がある。
花の後には不思議な4つの黒い実をつける。
私の住む伊吹山の麓では、この時期、黄金色の花を咲かせている山吹をよく見かけるが、白山吹はあまり見かけない。


《白山吹 花言葉「気品」「細心の注意」》



初夏の花のカタログを、白い小花でもっともっといっぱいにしたい。。。


  


Posted by 白谷仁子 at 21:36お花私。。。園芸

2021年04月28日

誰がためにその花は咲く。。。


ある瞬間から
すずらんが好きになった
庭の枝垂れ桃の根元に3株ほど植えた時のことを
もうずっとずっと昔のように感じる


《すずらん 花言葉「謙遜」「再び幸せが訪れる」》



すずらんに似合う小さなガラスの花瓶が欲しい・・・
花が咲くごとにおもうが
まだ出会っていない

すずらんに似合う花瓶ってどんなだろう・・・
すずらんのような人ってどんなひとだろう・・・

みんなすずらんを「可愛い」というが
好きな花は?と聞かれて「すずらん」とは答えない
それがこの子たちの魅力なのだろうか
再び来る幸せを祈るように咲くその姿が。。。


  


Posted by 白谷仁子 at 13:42お花私。。。園芸

2021年04月28日

母上さまへ〜花の手紙。。。


母上さまへ

 おげんきですか。
母上さまの誕生月もあと数日でおわり、新緑の5月がやってきます。
山の緑に囲まれて暮らしていると、つい当たり前のように周りの美しさを見過ごしてしまいます。
自然も人も同じようなもので、「側にいる」ということが当たり前になると、「相手を思う」気持ちよりも「相手に思われたい」気持ちの方が、知らぬ間に大きくなっています。

私は母上さまに似て「筆まめ」なので、どんなに時間に追われていても、お手紙やカードを書くことは苦になりません。
メールは確かに便利ですが、手紙の方が好きです。
大抵は、お礼やごあいさつ文ですが、自分から手紙を書く人は決まっています。
昨夜も一通書きました。

(母上さまにはよく、「あなたの手紙は男っぽい・・・」と言われてので、気をつけているつもりですが、まだ男っぽいですか?)

昨日、とても綺麗な花が咲いていましたので、写真を送りますね。
今は漢字でちゃんとかけますよ、「石楠花」と(笑)。
では、また。

                          仁子



《石楠花 花言葉「威厳」》











  


Posted by 白谷仁子 at 13:16お花私。。。園芸

2021年04月25日

ホウチャクソウに寄せて。。。

どこからやってきたの?
誰のためにそこにいるの?

キンポウゲの咲がらを片付けたら、朝日を浴びるホウチャクソウに出会えた。。。





アマドコロより儚げに見えるのは、ねじれたように見える白と緑の花びらのせい。

大切に育てていても枯れていく花がある。
記念日に買った観葉植物も、時がくると根は茎や枝に水をおくることをやめる。

人間も植物も、おんなじだ。

咲きたい場所で咲ける花は僅かかもしれない。
周りの手を借りて、そこで懸命に咲いている花は輝かしい。

だけれど、どこからかたったひとりでやって来て、ひっそりと咲くその花は、可憐で美しい。


《ホウチャクソウ花言葉『あなたを離さない』》



ましてや…
優しさに慣れてしまった人間などはとても敵わない高貴さと優しさを秘めている。








  


Posted by 白谷仁子 at 13:14お花私。。。園芸

2021年04月20日

ハッピーバースデー。。


コンサートの準備がはじまると、お庭のハコベがビオラを追い抜いて大きくなる。
だんだん草が茂ってくるお庭や花壇を横目に見ながら、『待っててね。』と心の中で話しかける。

母が若い頃は、お庭の花が絶える事なく咲いていた。
子供の頃はそれが当たり前だった。
『花はそういうもの。』
と、思っていた。

花壇に盛り上がりそうなビオラに混じって、去年のこぼれダネから咲いたネモフィラが一輪。
群生しているネモフィラは見事だけれど、一輪ずつの表情を見るには追いつかない。

植えたはずのない場所に咲く小さな花ほど、愛おしいものはない。

『ここが私の居場所なのよ。』
そう言っているように、ネモフィラは小鳥のように私の顔を見る。
その姿が、私には母のように思えた。

周りには、母が毎年咲かせていたビオラが群生している。
『おめでとう。』
そう言って私は、たった一輪のネモフィラの周りを、ちょっと時間をかけて綺麗にした。

今日は母のお誕生日。
私は夢の中で、母と植物園に行こう。。。





  


Posted by 白谷仁子 at 22:48お花私。。。

2021年04月12日

リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”ファーストコンサート!終わりました。


捨てられないモノ・・・
いくつありますか?

捨てられないのはモノですか?
それとも思い出ですか?







昨日4月11日、昨年から延期していたコンサート「リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”四月の風。今、芽吹くとき」を、たくさんのお客様と共にむかえることができました。
今年で118歳になるリードオルガンさんを、1年待たせてしまいましたが、昨日のご機嫌は最高だったようで、納屋七の空間にとても柔らかな歌声を響かせてくれました。





《三重唱:澤村優子 石田和美 竹中直美》


《三重唱:原田泰彦 神澤智香 白谷仁子》




オルガニスト鈴木開さんのオリジナル曲「彦根(馬場)地方の子守唄による幻想曲」は、遠い昔を偲ばせる懐かしさと物悲しさがあり、お客様もメンバーも、しっとりと聴き入りました。


《オルガン:鈴木開》



縁があって、滋賀県湖東の彦根城下町に今いるオルガンが、私たちと歌い、たくさんの人々の心にひとつの小さな思い出を作りました。
この思い出と、いただいたご縁を大切にしていきたいと思っています。





いただいたコンサートや私たちの活動への感想は、今後の活動にいかしていきます。
コンサート開催にあたり、ひこね文化デザインフォーラム、スタジオエコール、計画工房I.T株式会社のスタッフの方々、ふたば楽器さん、メンバーほか、応援してくださる皆様方に心から感謝いたします。

オルガンはこれまで通り、月に3回位のペースでfu-kinメンバーによって弾きこみをおこない、不具合・修繕箇所のチェックをしていきます。





この日、リードオルガン修繕費募金は9080円。
次のメンテナンスに、大切に使わせていただきます。



  


2021年04月01日

楽器の声。。。



 ブーカ・・・ブーカ・・・
小学2年生まで、二階の私の部屋には足踏みオルガンがあった。
小学校に入るまで過ごしていた団地から持ってきたそのオルガンは、とても調子の良い楽器だった。

お引っ越しと同時に「自分だけの部屋」を与えてもらった私は、夕方になるとその足踏みオルガンを「ブーカ・・・ブーカ・・・」と弾いていた。
忙しそうに足を動かし、少しでも大きな音を出そうと必死に左右のペダルを踏んでいた。

クリスマスを間近に迎えた小学2年生の時、学校から戻ると母に促されて滅多に入らない応接間のドアを開けた。
目の前には真っ黒の大きなモノが”でん”と置かれ、ピカピカ光っていた。

「どう?クリスマスプレゼント!」
そう言って母は満面の笑みで黒いモノを指差した。
高校時代、病弱で音楽大学の進学を諦めた母にとっては、縦型のアップライトピアノは「夢の楽器」だった。

クリスマスに買ってもらうものを決めていた私は、よほどおもしろくない顔をしていたのか、母は「嬉しくない?」と夕飯の時も何度も聞いていた。
私が不機嫌になった最大の理由は、もう不要となった足踏みオルガンを、誰かにあげてしまうと母が言ったことだった。

自分の部屋にあって、いつでも弾ける足踏みオルガンと違い、わざわざ応接間まで行かないと弾けないピアノは、その頃どことなく遠い存在だった。
やがて、それがかけがえのない存在となることなど、知りもしなかった。


楽器というのは、鳴らしてあげると息を吹き返す。
楽器も持つ本当の声を聴いた時、私たちは何か大切なものをもらったような気持ちになる。。

今日は4月11日のコンサートに備え、リードオルガンの修理・メンテナンスをしてもらった。
不思議と子供の時に弾いていた足踏みオルガンのことが、よみがえってきた。。。


《YAMAHAリードオルガン》


《ふたば楽器(西條さん・加藤さん)》



Photo スタジオ・エコール




小学2年生の時、あまり嬉しくなかった「黒いモノ」は、今の私にとって同士のようなもの。
新しくグランドピアノを買った時も手放せず、今もレッスン室ではなく本宅に置いてある。
メトロノームを落として付けた傷も、弾きすぎてガクガクになってしまった鍵盤も、愛おしくて仕方がない。

「大事に使われていたオルガンですね。」
修理が終わって、加藤さんが言われた一言に心があたたかくなった。
このYAMAHAリードオルガンを大事に使っていた持ち主さんには、どんなストーリーがあったのだろう・・・と。







  続きを読む