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Posted by 滋賀咲くブログ at

2017年01月30日

如月、梅見月、雪消月。。。

「じきに春になるからね。」
そんなありふれた言葉でしか励ますことが出来ない自分が、その時すこし嫌だった。

明日で一月は終わる。
二月の声を聞くと、心は春を待ちわびる気持ちでいっぱいになる。

如月、梅見月、雪消月・・・

小さい頃、指を折りながら教わった名前を、母子で競うように大声で言い合った。
おぼえたばかりの漢字の意味は、そんな遊びの中で知った記憶がある。

雪の下では、植物たちが根をはり、春支度に備えていることだろう。
どんなに忙しくても、芽をだすその日の為に、植物たちは休むことなどない。。。










 浅き春に寄せて

今は二月 たつたそれだけ
あたりには もう春がきこえてゐる
だけれども たつたそれだけ
昔むかしの 約束はもうのこらない

今は 二月 たつた一度だけ
夢のなかに ささやいて ひとはゐない
だけれども たつた一度だけ
そのひとは 私のために ほほゑんだ

さう!花は またひらくであらう
さうして鳥は かはらずに啼いて
人びとは春のなかに笑みかはすであらう

今は 二月 雪の面につづいた
私の みだれた足跡……それだけ
たつたそれだけーー私には……

立原道造『優しき歌Ⅰ』より




如月、梅見月、雪消月・・・
今でも私と大声で言い合ってくれますか?

あと一日経てば二月・・
30年以上経った今、あなたが教えてくれた言葉は、鮮やかな写真となって私の心をいっぱいにするのです。。。



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Posted by 白谷仁子 at 20:54私。。。

2017年01月24日

雪に解ける影。。。


一面にひろがる真っ白な雪。
暗くなるまでお友達の影を追いかけた。
雪の中の特別な遊び「影踏み」を、久しぶりに思い出した。









いないときも頑張れたことが
今になって自信になって
気づいてみたら
たくさんの人に囲まれてた
君が僕を信じてる
〜一青窈「影踏み」から〜




影を追いかければ追いかけるほど、雪の絨毯は足跡の模様で埋めつくされていく。
それでも子供の私達は影踏みをやめなかった。
どちらが勝っても負けても、そんなことはどうでもよかった。
無心に何かを、ただ追いかけたかった。

大人になっても、同じようなおもいに身体中が支配されることがある。
真っ白な雪以外何も見えなくなることがある。

子供の頃の「こころ」は無くなりはしない。
生まれたときからずっと、大人になっても「こころ」は一つ。
「今」が笑顔でいられるその周りには、自分にとって本当に大切な人達がいる。









『ありがとう』の気持ちがこみ上げる時、ふと一青窈さんの「影踏み」を口ずさむ。


いつの間にか大きくなっても
   僕よりうんと幸せがいい
     〜一青窈「影踏み」から〜




言いようのない想いは、帰らない昔へのせつなさと今ある幸福を、深く深く飲み込んでゆく。

影が雪に解けていくように、深く深く飲み込んでゆく。。。




  


Posted by 白谷仁子 at 21:25私。。。

2017年01月19日

一月の西の湖畔にて。。。



みおの海に 網引く民の てまもなく 立ちゐにつけて 都恋しも
                      〜紫式部〜


西の湖畔、高島にある近江最古の大社「白鬚神社」。
湖にたつ赤い鳥居を背に、境内には紫式部の歌碑が雪の中、静かに佇んでいた。。。








冬の琵琶湖が、こんなにも淡い表情を見せることを、私は知らなかった。
小さい頃から琵琶湖と育って来た私にとって、おそらくこの枯れ草にも似た深い水の香りと離れて暮らすことは、とても考えられないだろう。

子供部屋の西向きの窓から見える水平線を、灯りもつけずに真っ暗になるまで見つめていた頃、時間はゆっくりゆっくりと流れていた。
記憶というのは、あまりにも曖昧で、時には自分の都合の良いように形を変えていく。

小さい頃、冬の湖面に消えてゆく綿のような大粒の雪が、なにかとてつもなく大事なもののように思えて、悲しくて仕方がなかった。
だから・・・冬の琵琶湖は悲しい色だと決めつけていた。

西の湖畔は、私が見て育ったのとは違うのだと、何年か前に知った。
砂の色も、小石の大きさや形、水の色さえも違って見える。

「琵琶湖の向こうには何があるん?・・・」と母に何度も聞いて困らせたことを、最近よく思い出す。
母は決まって、笑いながら答えた。
「琵琶湖の向こうにも、こっちを見ながらまこちゃんと同じこと言ってる子がいるんよ。」








赤い鳥居の向こうには、私の育った湖畔がある。
悲しいくらいに美しい砂を手に取ると、懐かしい歌が唇からこぼれた。
誰のものでもないこの風景が、まるで自分のもののように大切に思えた。
ただそれだけで、こんなにも心は満ち足りてくる。

 そして私はそのことを、無性に誰かに伝えたくなった。。。



  


Posted by 白谷仁子 at 15:45ふるさと私。。。

2017年01月17日

100,000回のアクセスに「ありがとう。。」

口にするとすぐに空気に解けてしまいそうで
照れくさくて、こわくて、言いたいのに言えなかった言葉って
ありませんか?・・・








コンサート活動、音楽教室、高等学校非常勤、コーラス指導・・・
音楽を通した活動の中で、様々な出会いに遭遇し、たくさんの事を学びました。

ブログを始めてもうすぐ4年。
大好きな写真と、私の心の言葉を思うままに綴ったブログ「音人里」を応援して下さり、ありがとうございます。
2013年2月3日からはじめたこのブログも、アクセスカウンタが100,000回を超えました。
今日はその記念すべき日。
4年という月日は、長いようで短いけれど、歌うことの喜びと、その喜びを分かち合える幸せを感じる事が出来た、深い4年間でした。

いつも、どんな時も、美しいもの・大切なものを正直な眼で見つめ、心に書きとめていきたいと思っています。
ブログ「音人里」を、これからもよろしくお願いします。


《100,001回目のアクセス》





口にするとすぐに空気に解けてしまいそうで
照れくさくて、こわくて、言いたいのに言えなかった言葉・・・
「信じてるよ・・・」
そう笑顔で言える人がいる幸せを噛みしめて。。。



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Posted by 白谷仁子 at 21:38私。。。

2017年01月15日

お口に夢を。。。


嬉しいことがあった日は
お口にご褒美あげましょう
「よかったね」の一粒を
お口にポンとプレゼント



《マルシェド ショコラ(メリーチョコ)》





悲しいことあった日は
お口に元気をあげましょう
「だいじょうぶだよ」の一粒を
お口にそっとプレゼント



《ショコラZOO》





食べ物はいつも
人を元気にしてくれる

送った人の「こころ」
作った人の「おもい」
元気の素はそこから生まれるもの


心がほんのりとなった日は
お口に夢をあげましょう
「ありがとう」の一粒を
大切な人と分け合って。。。



  


Posted by 白谷仁子 at 20:27食べ物私。。。

2017年01月09日

どんな時にも歌はある。。。


どんな歌でもかまわないから。
自分が今うたいたいと思った歌を、始めっから最後までちゃんと歌ってみよう。

うたい始めた時と歌い終わった時とでは、何かが少し変わっている。
心は時に身勝手で、心は時に弱虫で、だけど心は正直だから。
大好きなあの人を想うのと同じように自分を大好きでいるために。

心を全部声にして、今歌うたいたい歌をうたってみよう。
誰もいなくても、そこに何にもなくっても、歌だけはある。

どんな時にも歌はあるから。。。









今日、昨年12月18日に滋賀県立文化産業交流会館で開催された音楽劇『美味しいメロディー』に出演した美味しいメロディー合唱団のメンバーが20日ぶりにあつまりました。
長浜の「創作かつ和ダイニング美里」さんで、メンバーは美味しく楽しい時間を過ごしながら、音楽劇での話しに花を咲かせました。

メンバーはみんな仲良し。
幹事をつとめてくれた、まゆみちゃん・めぐちゃん・ようこちゃん中心に、温かい会がもてました。









素敵なプレゼント、色紙のメッセージ、そしてみんなの明るい笑顔・・・
あの日の歌声が甦るような、輝く時間をありがとうございました。









  


Posted by 白谷仁子 at 21:36コンサートコーラス

2017年01月05日

金柑の実。。。

ジョウビタキさんがやって来た。
お喉の調子が悪いのか、それとも美しい金色の実にさそわれたのか・・・。

「鈴なりの実はホラ・・・
おまえ達が食べたくらいでは、とうていなくなりはしないから。
甘酸っぱい実を心ゆくまで、いっぱいいっぱいお食べ。。。」



《今日収穫した金柑》





人の気配に気づいたのか、ジョウビタキさんは金柑の木から飛び立ち、棘だらけの薔薇の木にとまった。
そして今度は庭のテーブルに。

まぁるいお腹のジョウビタキさんはとても人なつっこい。
だから、すぐに遠くへは行かずに、庭のあちこちを飛び回り、こちらをうかがっている」。。。

愛らしい姿を今年も見せてくれたお礼に、私は必要なだけの金柑を収穫して、ジョウビタキさんに金柑の木を譲った。

「来年もまた、きっとここにおいで・・・」

そう声をかけて。

http://otohitosato.shiga-saku.net/e1118801.html
(昨年1月のブログ「ジョウビタキさん、ジョウビタキさん。。。)


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Posted by 白谷仁子 at 21:03鳥さん園芸

2017年01月03日

2017年「冬景色。。。」

雪のないお正月。
子供の頃には考えられない風景だ。
琵琶湖岸で育った私は、休みの日に限って早起きし、四季を問わず早朝の琵琶湖に会いに出かけた。
可愛らしい姿で湖面に浮く浮寝鳥は、雪深い早朝でも時間を忘れさせてくれた。

多分・・・その頃から私の鳥好きは始まっていたのだろう。








「ただ水鳥の 声はして・・・」
年明け3日目の今朝は、唱歌「冬景色」のフレーズが心の中をくるくる回っていた。
「コーラスユウスゲ」の冬の定番曲であるこの歌が、私は大好きだ。
百年以上も前に作られた唱歌の言葉一つ一つに、幼い頃の懐かしさや寂しさが重なる。
世代の違いで線をひけば、その瞬間は自分が守られたような気になる。
だけれど、子供の頃の自分も、これから時を重ねて行く自分も、全部が今の自分の中にある。
そんな当たり前の事に気付けたのは、こうしてたくさんの歌に出逢えたからだと思う。

「2017年という年も、たくさんの歌と出会い、たくさんの歌を歌いたい。」
お気に入りの水鳥さんの写真をみながら、そう強く思った。。。









   冬景色
     作者不詳

さ霧消ゆる 湊江の
舟に白し 朝の霜
ただ水鳥の 声はして
いまだ覚めず 岸の家

烏啼きて 木に高く
人は畑に 麦を踏む
げに小春日の のどけしや
かへり咲の 花も見ゆ

嵐吹きて 雲は落ち
時雨降りて 日は暮れぬ
若し灯火の 漏れ来ずば
それと分かじ 野辺の里
1913年 尋常小学唱歌 



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Posted by 白谷仁子 at 10:43コーラス日本の歌