この広告は365日以上更新がないブログに表示されます。  

Posted by 滋賀咲くブログ at

2014年05月31日

つばめと苺酒。。。

ああ、私の夢!
ああ、私の命!
もしも、幸福が最後にやってくるのなら
富など、私には必要有りません。
《歌劇「つばめ」 ドレッタのより》









今日は、苺酒を漬けた。
春の山菜が終わると、色鮮やかな野菜や果物が実り始める。
この愛しい食べ物を、ただただ食べるだけではもったいない。
ジャムにしたり、シャーベット、お酒にして、少しでも長く楽しまなくては。。。

レッスン室の花壇の苺たちは、鳥さんの為に育てている。
お行儀良く食べてくれたのを見ると、さすがに嬉しい。。。

今はつばめたちが忙しそうに働いている。
苺酒の写真を撮りながら、ガレージに通い詰めている、つばめの鳴き声を聞いていた。

つばめ…といえば、プッチーニの歌劇「つばめ」を思い出す。
マグダの歌うアリア『ドレッタの夢』は、私の大好きなアリアの一つ。

コンサートで歌ったのは2度だけだけれど、時々、三点ハ音を美しく出す練習に歌っている。
色々な日本歌曲を、柔軟性を持って歌うためにも、アリアの練習は必須であると思う。。。

かわいい生徒のレッスンと、キレイなキレイな苺酒と、「つばめ」のアリア『ドレッタの夢』で、私の土曜日は終わった。。。

7月6日は、教室の発表会。
生徒も頑張っている。
私は発表会では歌わないのだけれど、今年は『ドレッタの夢』でも歌おうか…なんて考えている。。。

発表会の頃には、苺酒は飲み頃だ。。。





  続きを読む


Posted by 白谷仁子 at 21:05食べ物鳥さん世界の歌

2014年05月30日

さらっと さらっと。。。


さらっと さらっと。。。

なんて良い言葉なんだろう。
小さな声で口ずさむだけで、心が「ヒュン…」と軽くなった。










オノマトペ(「擬音語」・「擬態語」)の持つ魅力は大きい。
説明を並べ立てるよりも、心にひびくのだ。

日本の詩人は、ずっと昔からそれをよく知っていたのだと思う。。。

さらっと さらっと。。。一分一秒を過ごす。
さらっと さらっと。。。大切な人達に言葉をかける。
さらっと さらっと。。。毎日を丁寧に生きる。

さらっと さらっと さらっと。。。





  続きを読む


Posted by 白谷仁子 at 21:50私。。。

2014年05月26日

ユウスゲさん…感動と喜びの一日。。。


歌の力はすごい。。。

ことばがあるから?…
美しいメロディーがあるから?…

いいえ、それはもっともっと、目に見えないたくさんの力がひそんでいるから。。。

だから、歌はすごいのです。。。


《アンコール「花は咲く」》




昨日、5月25日(日)、米原市ルッチプラザ ベルホール310で、『田島茂代・森靖博 ジョイントコンサート』(ピアノ 金井信)が開催されました。
私が指導するコーラス「ユウスゲ」が、なんと、このコンサートに共演させていただいたのです。
ソプラノ田島茂代さん、テノール森靖博さんの素晴らしい歌声と、金井信さんの華麗なピアノ…
夢のようなステージに、メンバーたちは、今までで最高の歌声と笑顔を披露してくれました。


この日は、ユウスゲ正規メンバーに、音楽教室の声楽の生徒のほか、数人が加わり、和やかなムードの中、楽しく演奏することが出来ました。
一流のソリストさんとともに、思いきり歌う事が出来た喜びは、ユウスゲメンバーの心にいつまでもいつまでも残ることでしょう。。。
もちろん、私にとっても。






最後に…
3月の練習でのお顔合わせの時から、メンバーに優しい言葉をかけ、励まして下さった田島茂代さん。
リハーサルでの初顔合わせ、すぐにメンバーに声をかけ、緊張を和らげて下さった森靖博さん。
私達から、今までで最高の歌声を引き出してくださった金井信さんに、心から感謝を。。。

『ありがとうございました。。』






  


Posted by 白谷仁子 at 17:15コンサートコーラス

2014年05月23日

文学散歩…立原ゆかりの場所を訪ねる《その2》

不思議だと思った。。。
植物が違うのだ。
同じ季節、同じように新緑は芽吹き、あたりの景色はお日さまの光で眩しく輝く。
なのに、いつも見慣れた景色とは違って、その日の緑は新鮮そのものだった。。


《落葉松》




立原道造が滞在していた、旧追分宿を歩きながら、風も、緑も、空気の匂いも違うその場所で、活字からだけでは読み取れないものを、私は感じていた。


《堀辰雄文学記念館に続く道》





「表現」って何だろうと、ふと思う。
表現者は、誰の為に「表現」するのだろう。
絵画、音楽、芸術に限らず、「表現」は誰にも平等に与えられているようにも思えるし、そうで無いようにも思える。

ただ、美しいものに出会った瞬間の感動は、かたちこそ違っても、人の心に平等だ。
それを心に甦らせることのできる人は、何でもないかのように、「表現」を自分のものにできるのかもしれない。。。


《落葉林》




そんなことを考えながら、軽井沢高原文庫に向かう私は、落葉林に差し込む陽を、うっとりと見つめていた。。。


  続きを読む


Posted by 白谷仁子 at 12:44日本の歌立原道造

2014年05月19日

文学散歩…立原ゆかりの場所を訪ねる《その1》

「音楽…歌をやってなかったら、何をしてた?」
苺ジャムをグツグツ煮ながら、キッチンにたっていた私に、大学3回生の娘が突然聞いてきた。

「んー…お料理、洋裁、何かなぁ。。。歌をやってないってことが考えられないなぁ。。」
笑って答えた私に、娘も笑いながら、「やっぱり?。。」

もうすぐ出来上がる苺ジャムの甘い香りに包まれながら、他愛ない母娘の会話に幸せを感じていた私は、前日に訪れた『軽井沢』の余韻に浸っていた。








5月17日、文学散歩「新緑の追分を歩く~立原ゆかりの場所を訪ねる~」に参加するため、私は軽井沢に足を運んだ。
これは、軽井沢高原文庫で4月24日~7月14日に開催されている「生誕100年 立原道造と軽井沢展」の同時企画イベントで、ほんの数日前に知ったものだった。

御影用水、旧油屋跡、油屋、御膳水、亀田屋商店、郵便函、旧永楽屋跡、旧若菜屋跡、追分公民館、立原道造のレリーフ、泉洞寺裏にある「泡雲幻夢童女墓」、分去れの碑などを巡った。・・・まさに立原道造の「優しき歌」を思わせる爽やかな5月の一日だった。
学芸員の大藤さんの丁寧でわかりやすい解説を聞きながら、私たち参加者は、新緑の旧追分宿を、立原道造の面影とともに歩いたのだ。



《油屋》




立原道造がこの地を訪れると、油屋という旅館に滞在していた。
私達参加者は、火事のため焼けてしまったという、油屋さんの跡地を見た後、現在の油屋さんを訪れた。


《油屋では生誕100年を記念して、道造の展示が》





御膳水は、今も足下を美しい水が濡らし、草はその水の恵をうけて、美しく光っていた。
立原道造は、この神聖な場所を何度おとずれたのだろう。。。







かつて、この同じ場所にポストがあったという。
パソコンも、メールもない時代、堀辰雄・立原道造は、ここから手書きの原稿を送ったのだろうか。。。







私は歌を通して、立原道造の詩に出会った。
立原道造より2年あとに生まれた作曲家、柴田南雄の「優しき歌」に心をうたれてから、『いつかきっと…』という思いを抱いてきた。
そして、あることをきっかけに、私は立原道造の詩を何度も読み返すようになった。
不思議な事に、その詩は、読む度いつも新鮮だった。
歌をやっていなかったら、私は立原道造の詩に出会うこともなく、まったく違う世界に生きていたかもしれない。

11月23日、立原道造の歌と朗読のコンサートが実現することになった。
3回の朗読講座との同時企画だ。

歌をうたってきてよかった。
歌をうたってきて本当によかったと…いま心から思う。


つづく。。。



  続きを読む


Posted by 白谷仁子 at 21:41日本の歌立原道造

2014年05月16日

音楽の勉強。。。



連休が終わると、まちや里の風景は、一気に穏やかになる。
道ばたの小さな草花たちも、ゆっくりと過ぎる時間の中で、安心しきったように葉をひろげ、花を咲かす。


《シロツメグサ 花言葉「幸福」》





夕方のレッスン。
生徒はこの時期、長い休みからまだ身体のリズムが戻らないまま、学校生活の日常に戻る。

HANONが終わってすぐ…
「ふー…つかれた。。。」
「もうつかれちゃった?(笑)」
「学校の宿題に・・つかれた。まだ計算ドリルと自主勉がのこっている。。。」
「ピアノの練習も立派な自主勉だよ!ノートにそう書いておこうよ。」
「(笑)…あかんと思う。。」


《ベニカナメモチ 花言葉「賑やか」》





私が小学校の頃と比べて、音楽の授業がめっきり少なくなったような気がする。
音楽から学べることは、沢山ある。

私が小学校の時、学校には音楽の専任の先生がいた。
長身で、キリリとした口調の男の先生の授業は、子供の私に「プロ」としての何か特別なものを感じさせた。
その先生は、歌は専門ではなかったようだが、ピアノを華麗に弾き、リコーダーの指導に熱心な先生だった。
今思うと、クラスの子たちみんな、リコーダーを上手に演奏できた。
運動会で高学年が演奏した「しゃぎり」などは、拍のとり方が難しく、おぼえにくかったけれど、いまだに全部おぼえている。。。

音楽は特別な勉強でもなく、難しい勉強でもなく、そして、余分な勉強でもない。


《ニワセキショウ 花言葉「きらめき」》





花弁の数を数えたり、本を読んだりすることと同じように、音楽は毎日の中に、さりげなくあるものなのだと思う。















  


Posted by 白谷仁子 at 09:15音楽教室

2014年05月11日

母の日の夜。。。

小さい頃の母との思い出。
娘たちと過ごした陽だまりのような時間。

どちらも、同じくらい温かい。。。









竹久夢二 詩/小松耕輔 曲
 
ふるさとの山のあけくれ
みどりのかどにたちぬれて
いつまでもわれまちたまふ
母はかなしも

幾山河とほくさかりぬ
ふるさとのみどりのかどに
いまもなほわれまつらんか
母はとほしも





今日は母の日。。。
車で30分も走れば、母の顔を見に行けることに、いつも感謝している。
もうお嫁に行ってもおかしくない年頃の娘がいる自分に、まだ色々と気遣いのメールや電話をしてくれる母がいてくれることがどれほど幸せなことなのか、最近になって、身にしみるようになった。

年々小さくなってゆく母に、カサブランカの花を贈った。
花言葉は「雄大な愛」。。。




  続きを読む


Posted by 白谷仁子 at 21:18ふるさと

2014年05月07日

夢二の愛した花。。。


はる。。。
庭には可愛い小花達がつぎつぎに顔を出す。
「去年もここだったろうか・・・。」

一日の中で、一番時の過ぎるのが早い朝の数時間。
お庭に出ると、つい、年に一度の来客たちに目がいってしまう。。。
近いところなら、わざとてくてく歩いて用事を済ませに行く。

小さな小花たちは、それはそれは大きな魅力を持っている。





みどりの窓
竹久夢二『青い小径』より

あなたのために
窓をあけ
あなたのために
まど窓をとぢ
みどりの部屋の
卓のへに
青い花を
さしませう。
 
あなたのために
窓をあけ
あなたのために
窓をとぢ
みどりの窓の
日あたりに
青い小鳥を
かひませう。
 
あんまりはやく
幸福がきて
あんまりはやく
幸福がゆかぬやうに
私達は
待ちませう。



8月16日開催予定の「竹久夢二 生誕130年に寄するコンサート」に向けて、手持ちの画集や詩集、たくさんの本をひらく機会が増えてきた。
とても短い数行の言葉に、自分の中のあふれ出る想いを感じながら、春の一日が丁寧に過ぎて行く。。。

『夢二はどんな花を愛したのだろう・・・その花を見て、何を想ったのだろう。。。』



  


Posted by 白谷仁子 at 18:54お花

2014年05月03日

笹吹雪の中で。。。


サワサワと鳴る笹音。。
その瞬間、思わず手を止めてしまう、自然からの送りもの・・・笹吹雪。
自然の恵みを肌で感じた一日。。。

かつて詩人も、この光景に、風に、薫りに、心を洗われたのではないだろうか。







  竹林
 八木重吉

竹のはやしには
ふるい たけもあり
しなしなと
あたらしいたけのこののびたのもあり
つまらない日でも
この
たけばやしは いい



佐和山の竹林で、竹の子掘りに参加させていただいた。
可愛い竹の子、たくましく大きな竹の子が、あちらこちらに顔を出していた。

時折、サワサワという細かい葉音とともにおこる笹吹雪は、土地の管理をしている持ち主さんへ、自然の神様からのプレゼント。
私達にもわけてもらえた、幸せの瞬間。

遠い昔から、人の暮らしの中に当たり前のように寄り添っていた。
その、強く優しく撓る「竹」は、とにかく美しかった。。。






あのサワサワという葉音に誘われ、今夜は、笹に埋もれて眠る夢を。。。






  続きを読む


Posted by 白谷仁子 at 22:58ふるさと食べ物

2014年05月01日

心のひきだし。。。


よかった…と思える瞬間があれば・・・
それが、とっても小さな一回であっても、人は次に踏み出す時の為の『えいっ!』を、心の引出しにそっとしまっておける。



《新海浜に流れ着いていたヒシ》





今日、授業で『心のひきだし』の話をした。
世界に溢れる素敵なことばも、感動も、日常の小さな『よかった』も…
どんどん『心のひきだし』ためていけばいい。








思いもかけないつらいことや、悲しいことに出会ってしまった時、自分の心のひきだしを開けてみる。。。
その中から、その時の自分にぴったりの言葉を見つけられたら、ゆっくり前を向いて歩ける気がする。

『よかった』は、あふれている。









よかった。
元気になってよかった。
伝えられてよかった。
笑いあえてよかった。

逢えてよかった。。。
  


Posted by 白谷仁子 at 16:21非常勤講師のお仕事私。。。