
2019年03月30日
60年の走行距離。。。
四隅に穴の空いた免許証は、
ハンドルを握ってきた歴史の勲章。
年に20万人の人が免許証を返納している。
平成の終わりに60年という運転歴を持つ女性は、
一体どれくらいいるだろう・・・
《クローバー 花言葉「約束」》
先日、おばあちゃんが免許証を返納した。
今なら、女性ドライバーは珍しくもないが、昭和30年代に、田舎の若い女性が教習所に通っている姿は、あきらかに珍しい光景だっただろう。
夕飯の後、四隅に穴の空いた免許証を、おばあちゃんが私に見せた。
24歳でオートバイの免許、3年後に車の免許を取得した。
逆算すると、60年の歳月が流れていたことに、私も本人も「すごいねー。」と声をあげて驚いた。
60年の走行距離には、おばあちゃんの人生の歴史が刻まれている。
娘たちをお友達の家まで運んでくれたり、駅までお迎えに行ってくれた時のことなどを、ふと思い出した。
おばあちゃんの歴史の中に、娘たちがいて、娘たちの歴史の中におばあちゃんがいる。
「ご苦労様でした。」
そう言いたかったのに、言えなかった。
潔さは勇気の一つ。
その勇気に、私は後どのくらいの距離を走行したら出会えるのだろう・・・。
その日のために、自分との約束の一つ一つを果たしていこうと思った。
2019年03月27日
なにかが、ほら〜 コンサート『あのころVol.5』。。。
小さな命が芽生える音が聞こえる。
誰も通らない山の道。
薹のたった大根畑の隅。
大きく伸びたフキノトウのかげ。
そして、それぞれの心の中に。。。
《ハコベ 花言葉「愛らしい」》

小鳥がついばむハコベの蕾も、あちこちでささやかな満開を迎えている。
気付かずに過ぎていくことが多すぎる中で、小さな命に眼を向ける瞬間を大切にしたい。

花はみんな美しい。
お花屋さんに並ぶ大輪も、畑の隅っこに隠れるように咲いてる小花も。
襤褸布のようだからと名付けられたノボロギク。
だけれど、緑のぎざぎざ葉っぱと黄色い蕾は、とても愛らしい。
この可愛い子達をノボロギク(野襤褸菊)と呼ぶならば、私たちは「襤褸(ボロ)」という言葉の意味を、リセットしなくてはならない。
《ノボロギク 花言葉「相談」》

人は花を「きれい、美しい」という。
それは、色とりどりの花びらに魅せられるからだけではない。
茶色の土の中から芽を出し、根を貼り、花を支える茎を伸ばす、その一途さに惹かれ、元気をもらえるからだ。
《ナズナ 花言葉「私の全てを捧げます」》

なにかが、ほら
木下牧子作曲 能祖将夫詩
目を閉じてみてください
するとほら
どこかで花が咲いてます
赤い花かもしれません
青い花かもしれません
花が歌っているのでしょう?
耳をすましてみてください
するとほら
どこかで風が吹いてます
遠くの風かもしれません
近くの風かもしれません
風が誘っているのでしょう?
花は喜び 歌います
風はあこがれ 誘います
するとほら
なにかが揺れているでしょう?
花は悲しみ 歌います
風は思い出 誘います
するとほら
ほら
なにかがふるえているでしょう?
《ヒメオドリコソウ 花言葉「春の幸せ」》

コンサート『あのころVol.5』〜百花繚乱
2019年5月19日(日) 14:00開演(13:30開演)
会場:米原市民交流プラザ(ルッチプラザ ) ベルホール310
soprano:白谷仁子
piano:石塚佳絵
chorus:ラ・ルミエール
*プログラムは順次ご紹介していきます
誰も通らない山の道。
薹のたった大根畑の隅。
大きく伸びたフキノトウのかげ。
そして、それぞれの心の中に。。。
《ハコベ 花言葉「愛らしい」》
小鳥がついばむハコベの蕾も、あちこちでささやかな満開を迎えている。
気付かずに過ぎていくことが多すぎる中で、小さな命に眼を向ける瞬間を大切にしたい。
花はみんな美しい。
お花屋さんに並ぶ大輪も、畑の隅っこに隠れるように咲いてる小花も。
襤褸布のようだからと名付けられたノボロギク。
だけれど、緑のぎざぎざ葉っぱと黄色い蕾は、とても愛らしい。
この可愛い子達をノボロギク(野襤褸菊)と呼ぶならば、私たちは「襤褸(ボロ)」という言葉の意味を、リセットしなくてはならない。
《ノボロギク 花言葉「相談」》
人は花を「きれい、美しい」という。
それは、色とりどりの花びらに魅せられるからだけではない。
茶色の土の中から芽を出し、根を貼り、花を支える茎を伸ばす、その一途さに惹かれ、元気をもらえるからだ。
《ナズナ 花言葉「私の全てを捧げます」》
なにかが、ほら
木下牧子作曲 能祖将夫詩
目を閉じてみてください
するとほら
どこかで花が咲いてます
赤い花かもしれません
青い花かもしれません
花が歌っているのでしょう?
耳をすましてみてください
するとほら
どこかで風が吹いてます
遠くの風かもしれません
近くの風かもしれません
風が誘っているのでしょう?
花は喜び 歌います
風はあこがれ 誘います
するとほら
なにかが揺れているでしょう?
花は悲しみ 歌います
風は思い出 誘います
するとほら
ほら
なにかがふるえているでしょう?
《ヒメオドリコソウ 花言葉「春の幸せ」》
コンサート『あのころVol.5』〜百花繚乱
2019年5月19日(日) 14:00開演(13:30開演)
会場:米原市民交流プラザ(ルッチプラザ ) ベルホール310
soprano:白谷仁子
piano:石塚佳絵
chorus:ラ・ルミエール
*プログラムは順次ご紹介していきます
2019年03月22日
もう一度の春 〜 コンサート『あのころVol.5』。。。
心が何かを求めているとき
心が何かを呼び寄せようとしているとき
そんな時は
歌を聴きたくなる
歌をうたいたくなる
もう一度の春
詩 クリスティナ・ロセッティ(岡田忠軒 訳詞)
曲 木下牧子
もういちど、春に会えたら
夏の花を植えて、待ったりはしない
わたしはすぐに、クローカスを咲かす
葉のない、ピンクのメジリオン
冷たい葉脈のスノードロップ、もっとすてきな
白か空いろヴァイオレット
葉にくるまったプリムローズ、なんでも、
おくれず、すぐに咲くものを
もういちど、春に会えたら
私は昼の小鳥を聞こう
巣づくり、つがい、さえずる小鳥を
相手のいない、ナイチンゲールを待たず
元気な牛の啼声を聞こう
まっ白な子供を連れた雌羊も、
霰の中に、吹く風のすべてに
歌の調べを見出そう
もしも、もういちど、春に会えたら―
ああ、わたしの過去を突き刺す言葉
過去がみな、「もしも」で終わるなんて―
もしか、もういちど、春に会えたら
今日という、その日を笑おう、束の間の今日を
何も、もう、待ったりせずに、
短い命の、今日を生きよう
今日こそ楽しみ、そして歌おう
言葉で伝えられないことが、もし「ウソ」だとしたら、人はとっくに歌をうたうのをやめていただろう。
一人がうたう「もう一度の春」が、200、300の人の心に届いたとき、それぞれの心の春は数えきれない花を咲かす。
それが歌の持つ魅力。
それが音楽の力。
コンサート『あのころVol.5』〜百花繚乱
2019年5月19日(日) 14:00開演(13:30開演)
会場:米原市民交流プラザ(ルッチプラザ ) ベルホール310
soprano:白谷仁子
piano:石塚佳絵
chorus:ラ・ルミエール
*プログラムは順次ご紹介していきます
2019年03月20日
小さな花の花言葉。。。
「情熱」という文字を見ると、激しさとか強さとか、熱いものを感じる。
生きることへの情熱、情熱をかけた愛、仕事にかける情熱…など。
こんなに小さくて可憐な植物を見ていると、「情熱」という言葉とはほど遠いものを感じるが、実は花言葉は「情熱」。
《バイカオウレン 花言葉「情熱」》
白い可憐な萼を持つバイカオウレンは、「情熱」より「忍耐」という言葉が似合っている。
6年前、目立たない湿地帯に群生するように咲くこの子たち初めて見たとき、そこからしばらく離れることができなかった。
生きることも、愛情も、仕事も…
「情熱」という色の色鉛筆でグリグリ色を塗り続けていると、ある時ふと疲れてしまう。
色鉛筆を「忍耐」という色に変えると、心はスッとクールダウンする。
「頑張らなければ…」と思うよりも、受け入れてしまった方が健康でいられることも時にはある。
花言葉をブログに載せるたび、私は一つの詩を思い浮かべる。。。
草の名
人の知ってる草の名は、
わたしはちっとも知らないの。
人の知らない草の名を、
わたしはいくつも知ってるの。
それはわたしがつけたのよ、
すきな草にはすきな名を。
人の知ってる草の名も、
どうせだれかがつけたのよ。
ほんとの名まえを知ってるは、
空のお日さまばかりなの。
だからわたしはよんでるの、
わたしばかりでよんでるの。
金子みすゞ「童謡全集(JULA出版局)」より
昔々…トルコ(オスマン帝国のイスタンブール)から始まったと言われている「花言葉」。
今では当たり前のように世界中の花が、花言葉を持っている。
その言葉の意味をどう捉えるかは、人それぞれだ。
2019年03月17日
うんとうんと先に。。。
それぞれが主役。
それぞれにとってのスタートライン。
それぞれにとっての「特別な日」

今日はルッチプラザ ベルホールで、湖音ko-onの会の発表会だった。
ピアノを始めたばかりの小学生。
少し慣れてきた中学生。
プロを目指す大学生。
歌が大好きな女性達。

発表会は、生徒一人ひとりが主役で、その一人ひとりに目指す目標がある。
だから、見守ってあげてください。
小さいけれど、色んな時があるけれど、一つひとつのステージが、また次の特別な日を作る。
そう信じて、どんな時も続けてきた発表会。

今日感じたことの全てを、生徒達が次につなげてくれることを祈っている。
うんとうんと先に、ふとそのことを思い出してくれたら、私は嬉しい。。。
続きを読む
それぞれにとってのスタートライン。
それぞれにとっての「特別な日」
今日はルッチプラザ ベルホールで、湖音ko-onの会の発表会だった。
ピアノを始めたばかりの小学生。
少し慣れてきた中学生。
プロを目指す大学生。
歌が大好きな女性達。

発表会は、生徒一人ひとりが主役で、その一人ひとりに目指す目標がある。
だから、見守ってあげてください。
小さいけれど、色んな時があるけれど、一つひとつのステージが、また次の特別な日を作る。
そう信じて、どんな時も続けてきた発表会。

今日感じたことの全てを、生徒達が次につなげてくれることを祈っている。
うんとうんと先に、ふとそのことを思い出してくれたら、私は嬉しい。。。
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2019年03月16日
お月さま…明日は発表会です。
お月さま…明日は発表会です。。。
《今日、夕方のお月さま》

昨年4月1日、教室の30周年記念コンサートを開催してからもう1年も経つのだと、リコーダーアンサンブルの伴奏を練習しながらふと思った。
海外で活躍する生徒からのビデオレターや、舞台を夢見て頑張る生徒たち、そして受験生やコーラスメンバー・・・
たくさんの生徒や父兄の皆さんにお祝いしてもらった発表会だった。
かわいい生徒達のために晴れの舞台の演出をするのは、自分のリサイタルなどとはまた違った楽しさがある。
今年はちょっと面白い。。。
近年になく小ぢんまりとまとまった発表会なのだ。
とは言っても、少人数ながらバラエティーに富んでいる。
念願のリコーダーアンサンブルも20年ぶりに復活・・・。
新しくピアノを習い始めた三人の生徒のうち二人の女の子は、まだ習い始めて1年経っていない。
今年見事に音大受験に合格した二人(そのうち一人は、私の母校の声楽科に進む)。
ヴォイストレーニンググループ「rレスピラシオン」のヴォーカルアンサンブル。
お仕事をしながら、声楽のレッスンに励む美しい女性達。
そして、私の手を離れたけれど、遠方から発表会出演のために駆けつけてくれるかわいい教え子。。。
私にとってはたくさんの生徒達。
でも、生徒にとって私は「一人の先生」。
ちょうど私にとってのお月さまが、生徒達にとっての「先生」なのだということを忘れてはいけない。

お月さま…明日は発表会です。。。
1日が人生の中のほんの一瞬だとしても、その一瞬が、どうかずっと、ずっと心に残る一瞬でありますように。。。
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《今日、夕方のお月さま》
昨年4月1日、教室の30周年記念コンサートを開催してからもう1年も経つのだと、リコーダーアンサンブルの伴奏を練習しながらふと思った。
海外で活躍する生徒からのビデオレターや、舞台を夢見て頑張る生徒たち、そして受験生やコーラスメンバー・・・
たくさんの生徒や父兄の皆さんにお祝いしてもらった発表会だった。
かわいい生徒達のために晴れの舞台の演出をするのは、自分のリサイタルなどとはまた違った楽しさがある。
今年はちょっと面白い。。。
近年になく小ぢんまりとまとまった発表会なのだ。
とは言っても、少人数ながらバラエティーに富んでいる。
念願のリコーダーアンサンブルも20年ぶりに復活・・・。
新しくピアノを習い始めた三人の生徒のうち二人の女の子は、まだ習い始めて1年経っていない。
今年見事に音大受験に合格した二人(そのうち一人は、私の母校の声楽科に進む)。
ヴォイストレーニンググループ「rレスピラシオン」のヴォーカルアンサンブル。
お仕事をしながら、声楽のレッスンに励む美しい女性達。
そして、私の手を離れたけれど、遠方から発表会出演のために駆けつけてくれるかわいい教え子。。。
私にとってはたくさんの生徒達。
でも、生徒にとって私は「一人の先生」。
ちょうど私にとってのお月さまが、生徒達にとっての「先生」なのだということを忘れてはいけない。
お月さま…明日は発表会です。。。
1日が人生の中のほんの一瞬だとしても、その一瞬が、どうかずっと、ずっと心に残る一瞬でありますように。。。
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2019年03月13日
愛車と発表会と三月の雪。。。
人や物を大切にできる人の「音(楽器)」や「歌声」は、
聴いた人の心にずっと残るんだよ。

3日後に控えた発表会のプログラム印刷が終わり、
ご機嫌で愛車に乗り込んだ。
二代目くんがやって来てちょうど1ヶ月半。
慣れた…というよりは、
戻って来てくれた…という感覚だ。
毎年春が訪れるころ、
当たり前のように開催してきた発表会も、
今年で31回目となる。
多い時は50人を超えていた生徒も、
次々と羽ばたいていき、
ここ数年でその人数は少し小ぢんまりとまとまってきた。
思えばこの9年間、
音楽教室も、
非常勤の仕事も、
コンサート活動も、
精一杯頑張って精一杯楽しんできた。
そして13万キロ、
飛び回る私を安全に運んでくれたのは、
白い小さな愛車だった。
道具も楽器も、
それを「もの」と思うか「なかま」と思うか、
人それぞれだ。
だけれど、
音楽室の片隅にある、
塗装の剥がれた古いピアノの周りで
「かわいそうだから優しく使ってあげよう。」
なんてボソボソ友達と話している男子高校生を見ていると、
嬉しくて泣きそうになる。。

人や物を大切にできる人の「音(楽器)」や「歌声」は、
聴いた人の心にずっと残るんだよ。
レッスンを通して言い続けてきたけれど、
通ってくる小さな子供達から多くのことを学ばせてもらったのは私の方だった。
家に着くちょうど10分ほど前、
真冬のような雪が降り始めた。
昼間のお天気からは想像もつかなかった三月の雪に、
カーステレオのボリュームを少しあげた。
二代目くんはフルートの音色と相性がいいようで、
今は荒川洋さんのCDがお気に入り。
二月にルッチプラザ で聴いて以来、車内はフルートの音色が春を告げている。
二代目くんも私もとても安全運転になるから不思議だ。。
車の中に流れる「七つの子」変奏曲に合わせて私は歌った。
3日後の生徒たちの演奏を思い浮かべながら歌った。
烏 なぜなくの
烏は山に
かわいい七つの子があるからよ・・・
2019年03月11日
も一度 わたしは逢ひたいな。。。
朝、
音のないテレビの画面に目をやると、石に刻まれた「あいたい」の文字がうつされていた。
今日は8度目の3.11。
日常使う何気ない言葉が、今朝ほど心に悲しく響いたことはない。
あいたい。
会いたい。
逢いたい。
歌は数え切れない「あいたい」を伝え続けてきた。
どれだけ美しくそのことを伝えようとしても、消えることのない悲しみに勝てることはないだろう。
それでも歌は愛され、うたい継がれている。
空間に解き放たれた瞬間に消えていく音楽。
そして、永遠に自分の心に刻まれて消えない音楽。
その音楽の力を信じたいと、私は願う。。。
十五夜お月さん
野口雨情 詩/本居長世 曲
十五夜お月さん
御機嫌さん
婆やは お暇いとまとりました
十五夜お月さん
妹は
田舎へ 貰(も)られて ゆきました
十五夜お月さん 母(かか)さんに
も一度
わたしは逢ひたいな。
続きを読む
音のないテレビの画面に目をやると、石に刻まれた「あいたい」の文字がうつされていた。
今日は8度目の3.11。
日常使う何気ない言葉が、今朝ほど心に悲しく響いたことはない。
あいたい。
会いたい。
逢いたい。
歌は数え切れない「あいたい」を伝え続けてきた。
どれだけ美しくそのことを伝えようとしても、消えることのない悲しみに勝てることはないだろう。
それでも歌は愛され、うたい継がれている。
空間に解き放たれた瞬間に消えていく音楽。
そして、永遠に自分の心に刻まれて消えない音楽。
その音楽の力を信じたいと、私は願う。。。
十五夜お月さん
野口雨情 詩/本居長世 曲
十五夜お月さん
御機嫌さん
婆やは お暇いとまとりました
十五夜お月さん
妹は
田舎へ 貰(も)られて ゆきました
十五夜お月さん 母(かか)さんに
も一度
わたしは逢ひたいな。
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2019年03月08日
馬酔木の日。。。
鈴なりの花は蝋細工。
梅や椿に気をとられ、大事なものを忘れそうな時、
声を揃えて呼びかける小さな子達を知っていますか?
明日は馬酔木の日。。。
《馬酔木 花言葉「二人で旅をしよう」》
自分の誕生花を知ったのは、まだ数年前。
お庭の花のお手入れをしていて、ふと気になった。
「きっと地味な花だろうな・・・」
そう思いながらもワクワクしながら調べて見た。
自分の誕生花が万葉の時代から愛されたその花と知ったときは、なんだかとても幸せな気持ちになった。
花はどれも好きだけれど、それが山に咲き、とても丈夫な木であることも嬉しかった。
そして、馬酔木の日に産んでくれた母に、心で「ありがとう。」と言った。
今日はコーラスの日だったので、母をお迎えに行き、仲間と楽しい時間を過ごした。
80歳を過ぎた母にとって、今、コーラスは生きがいになっている。
母だけではない。
そうやって集まってくるメンバーは、みんな穏やかで優しく、そしてとても美しい声なのだ。
母は、いまだに私の誕生日には必ずプレゼントをしてくれる。
馬酔木の日は母にとっても、大切な記念日なのだ。
喧嘩をしたり、叱られたり、庇ってもらったり、一緒に遊んだり・・・
子供の時、学校で仲間はずれにされても、友達と喧嘩をしても、寂しいとは一度も思わなかったのは、いつも母が寄り添ってくれていたからだろう。
遠く離れていても、寄り添ってくれていたからだろう。
些細なことを大切に思う気持ちがあると、心は強くなれるような気がする。
些細なことを大切に思う気持ちは、時にわがままになりそうな自分の肩を、ポンとたたいてくれる。
馬酔木の花言葉が本当ならば、私はこの一年も、音楽に囲まれて旅を続けよう。。。
続きを読む
2019年03月04日
のれんの先の 花数珠に。。。
しだれ咲く のれんの先の 花数珠に
言葉無くした 城南宮よ・・・
《白梅 花言葉「気品」》
寒い時期に花を咲かせる植物はみな、とても我慢強い。
そして不思議とその花びらは透けるようで柔らかい。。。
小さい頃は、実家の庭に植えてあった梅の木を、座敷からよく眺めていた。
繊細な花とは違いゴツゴツとした木の幹に、幼い私は違和感を感じていた。
春が過ぎ、夕暮れ時の気温が心地よい頃になると、木はビロードのような肌の実をたわわに付け始める。
そんなふうに季節の移り変わりを目の前で見て感じ取ってきた体験は、今、私の歌のエネルギーになっている。
美しいものを見ていると、なぜか泣きたいような気持ちになることがある。
たとえば幼い時の思い出とか、大切なものを手放した寂しさとか・・・
人は勝手になぐさめれれていると思い込む。
ものも言わない、そこから一歩も動くこともない、土に根を張っていなければ枯れてしまう命の重さを知れば知るほどに、そこにすがりたくなる時があるのだ。
しだれ咲く のれんの先の 花数珠に
言葉無くした 城南宮よ・・・