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Posted by 滋賀咲くブログ at

2022年09月21日

「ごちそう」の意味。。。



真剣に向き合う。
楽譜の中の音符を一音ずつ丁寧にたどるように。
食材に真剣に向き合って丁寧に人の手を加えると、
極上の”ごちそう”になる。





お芋掘りの時にコロコロと、
土に隠れそうな小さなお芋たちが転がる。
大事に持ち帰って、3番絞りのごま油でカラリと素揚げ。
お塩はこだわって選んでいる岩塩。
表面はカリカリで、中はほっこりして甘い。
こんなごちそうって、どこにあるんだろう。

おばあちゃんの手が「おいしいね。おいしいね。」と何度も伸びる。
とりたての野菜を丁寧に洗って、丁寧に切って、丁寧に水分を拭き取り、そして丁寧に揚げる。
本当のごちそうは、豪華な食材を並べることではなくて、手間をかけること。





吟味して選んだ苗を丁寧に育て、大きくなるまで愛情をかける。
美味しくなるため、食材も目一杯頑張っている。
それを手助けしるのは育てる人たち。
雨の日も風の日もお休みはない。

最後の最後、手を入れる大切なお仕事が”料理”。

だから・・・
真剣に向き合う。
楽譜の中の音符を一音ずつ丁寧にたどるように。
食材に真剣に向き合って丁寧に、丁寧に。
極上の”ごちそう”にするために。。。


  


Posted by 白谷仁子 at 20:20食べ物私。。。園芸

2021年05月27日

天上の薔薇。。。オルフェオのアリア



白いバラからは太陽をイメージする。
重なる花びらをじっと見ていると、包み込まれるような気持ちになる。

どんなに小さなバラであっても、その白さと高貴さには一瞬にして心を奪われる。





C.モンテヴェルディのオペラ「オルフェオ」で最初にオルフェオがうたう『Rosa del cie(天上の薔薇)』は、太陽をバラと歌い、愛しいエウリディーチェへの愛を甘く歌う。

ギリシア神話の物語にも、太陽への賛美として例えられるほどの花は、いま、こんなに身近なところで雨にうたれている。
挿し木から間も無く、可憐で小さな蕾をつけ、まっすぐ天を仰いでいる。

”自分を信じる”ことは易しくない。
不安でなければ嘘だとおもう。

ギリシア神話のオルフェオは一瞬の迷いから、愛するものを永遠に失ってしまった。





厚い雨雲の上には、真っ白いバラのような太陽が咲いていて、雨が止むのを待っている。
だから、今はただ自分を信じていようと思う。

音楽と一緒に、この小さなバラと一緒に、待っていようと思う。。。




  


Posted by 白谷仁子 at 21:20お花私。。。世界の歌園芸

2021年05月17日

雨の日の苺


雨の日も
苺は紅くなる





私は苺が大好きだ
子供の頃から大好きだった

ひとつ頬張ると
お口の中が幸せでいっぱいになる
子供の頃の思い出の味につつまれる





木の器にもって食卓へ

特別な飾りも盛り付けもいらない
最後のひとつがなくなるまで
ほのかな香りはつづく

雨の中
聖母マリア様も愛した苺を
感謝を込めて
大事に大事にひとつずつ摘んだ





私は苺が大好きだ
子供の頃から大好きだった。。。
  


Posted by 白谷仁子 at 20:16食べ物私。。。園芸

2021年04月29日

初夏を招く花、白山吹。。。


5月が近づくと、もうすっかり桜のことを忘れてしまうほど、初夏のお花たちが恋しくなる。

夏椿、梅花空木、野薔薇・・・
お庭はもうすぐ白い可憐な花たちで彩られる。

季節と花の色は、まるでリンクしているように心に語りかけて来る。
洗ったばかりの真っ白なシャツのように、眩しい白さを咲かせる初夏の樹木は、お庭に必須だ。

白山吹という木がある。
花の後には不思議な4つの黒い実をつける。
私の住む伊吹山の麓では、この時期、黄金色の花を咲かせている山吹をよく見かけるが、白山吹はあまり見かけない。


《白山吹 花言葉「気品」「細心の注意」》



初夏の花のカタログを、白い小花でもっともっといっぱいにしたい。。。


  


Posted by 白谷仁子 at 21:36お花私。。。園芸

2021年04月28日

誰がためにその花は咲く。。。


ある瞬間から
すずらんが好きになった
庭の枝垂れ桃の根元に3株ほど植えた時のことを
もうずっとずっと昔のように感じる


《すずらん 花言葉「謙遜」「再び幸せが訪れる」》



すずらんに似合う小さなガラスの花瓶が欲しい・・・
花が咲くごとにおもうが
まだ出会っていない

すずらんに似合う花瓶ってどんなだろう・・・
すずらんのような人ってどんなひとだろう・・・

みんなすずらんを「可愛い」というが
好きな花は?と聞かれて「すずらん」とは答えない
それがこの子たちの魅力なのだろうか
再び来る幸せを祈るように咲くその姿が。。。


  


Posted by 白谷仁子 at 13:42お花私。。。園芸

2021年04月28日

母上さまへ〜花の手紙。。。


母上さまへ

 おげんきですか。
母上さまの誕生月もあと数日でおわり、新緑の5月がやってきます。
山の緑に囲まれて暮らしていると、つい当たり前のように周りの美しさを見過ごしてしまいます。
自然も人も同じようなもので、「側にいる」ということが当たり前になると、「相手を思う」気持ちよりも「相手に思われたい」気持ちの方が、知らぬ間に大きくなっています。

私は母上さまに似て「筆まめ」なので、どんなに時間に追われていても、お手紙やカードを書くことは苦になりません。
メールは確かに便利ですが、手紙の方が好きです。
大抵は、お礼やごあいさつ文ですが、自分から手紙を書く人は決まっています。
昨夜も一通書きました。

(母上さまにはよく、「あなたの手紙は男っぽい・・・」と言われてので、気をつけているつもりですが、まだ男っぽいですか?)

昨日、とても綺麗な花が咲いていましたので、写真を送りますね。
今は漢字でちゃんとかけますよ、「石楠花」と(笑)。
では、また。

                          仁子



《石楠花 花言葉「威厳」》











  


Posted by 白谷仁子 at 13:16お花私。。。園芸

2021年04月25日

ホウチャクソウに寄せて。。。

どこからやってきたの?
誰のためにそこにいるの?

キンポウゲの咲がらを片付けたら、朝日を浴びるホウチャクソウに出会えた。。。





アマドコロより儚げに見えるのは、ねじれたように見える白と緑の花びらのせい。

大切に育てていても枯れていく花がある。
記念日に買った観葉植物も、時がくると根は茎や枝に水をおくることをやめる。

人間も植物も、おんなじだ。

咲きたい場所で咲ける花は僅かかもしれない。
周りの手を借りて、そこで懸命に咲いている花は輝かしい。

だけれど、どこからかたったひとりでやって来て、ひっそりと咲くその花は、可憐で美しい。


《ホウチャクソウ花言葉『あなたを離さない』》



ましてや…
優しさに慣れてしまった人間などはとても敵わない高貴さと優しさを秘めている。








  


Posted by 白谷仁子 at 13:14お花私。。。園芸

2021年03月16日

2021年もクリスマスローズを一緒に育てませんか?



 今、花盛りのクリスマスローズ。
庭に伏し目がちに咲く愛らしい花の足元には、小さなふたばが密集し、たくさんの「命」のメッセージを私に届けています。


《地植えにすると次々に増えてこんな感じに・・・》



鑑賞する楽しさ、育てる楽しさ・・・
お花の楽しみ方は人それぞれで、「終わり」があるから夢中になれるのかもしれません。
昨年3月にたくさんの方々にお届けした、有機のお野菜を作っている畑の土で育った健康なクリスマスローズ。
今年もご紹介できることになりました。

雪にも負けず、花期も長いく、花びらに見える萼片は、切り花にしても想像以上に長持ちします。
毎年花を咲かせ、こぼれ種から可愛い芽を出すオシャレなクリスマスローズを育てませんか。。。



◆お色
「バイオレット系」「ホワイト系(数少)」
とても育てやすい品種で、和・洋どちらのお庭にも馴染みます。

◆鉢サイズ

6号鉢(直径18㎝ スリット鉢)1000円
8号鉢(直径24㎝ )     1500円
9号鉢(直径27㎝ 中苗)   2000円
9号鉢(直径27㎝ 大苗)   2500円


《左から6号鉢、8号鉢、9号鉢(大苗)》



◆クリスマスローズとのお付き合いの仕方
明るめの半日陰。
鉢植え・コンテナ植えの場合はお水をきらさないように。
地植えの場合は特にお水やりは必要ありませんが、夏場は様子を見てお水をあげてください。
種がこぼれ落ちると、次の年、次々に可愛らしい芽が出て次第に増えていきます。

◆特典
*彦根市・長浜市・米原市ならば、栽培主さんがお届けします。育てるポイントも伝授いただけます。
*育てている途中、「枯れてしまった」「元気が無くなった」などの時には、新しい鉢と交換します。
*植え替え手順などアドバイスも上記アドレスにお問い合わせください。

クリスマスローズをご希望の方は、下記のメールにご連絡ください。
siga.hanauta@gmail.com (白谷仁子)


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Posted by 白谷仁子 at 16:48地域活動お花私。。。園芸

2020年09月25日

身にしたがふは 心なりけり。。。




 数ならで 心に身をば まかせねど 身にしたがふは 心なりけり
             紫式部








秋には似合わない春色が、なんだかとても新鮮だった。
お砂糖菓子みたいな実のなる木が、「ムラサキシキブ」という名前だと知ってから、秋の楽しみが一つ増えた。

木の名前、花の名前をひとつずつ知るたびに、目の前の道が小さな枝のように伸びて行く。
それがずっと続くと、ふつうに信じていた。

雨の庭は肌寒い代わりに、美しい景色が隠れている。
秋の日、時間の流れに心は素直に添っていく。
   ・・・身にしたがふは 心なりけり・・・と。



  


Posted by 白谷仁子 at 22:03私。。。うた園芸

2020年05月24日

セントーレア(矢車菊)に想いを寄せる。。。



宿根草のセントーレア(矢車菊)を知ったのは20年以上も前のこと。
その頃、ドイツリートのお勉強が楽しくて、色々歌っていた。
特に好きだったのは、リヒャルト・シュトラウス (Richard Strauss 1864-1949) の歌曲「Kornblumen(矢車菊)」だった。

その花がどんな花かも知らず、ダーン (Felix Ludwig Julius Dahn,1834-1912) のとびきり美しい詩に惚れ込んでいたのだ。
お花図鑑でその花を見たときは、自分で育てようなどとは考えもしなかったが、それからずいぶん経ってから、セントーレア・モンタナという宿根の苗をお庭に植えた。


《セントーレア・モンタナ 花言葉「繊細な心」「信頼」》



花言葉の通り花弁は繊細で、大きな葉に守られるように咲く花は、気品に満ちている。
私が好きなのは、花が開く前の蕾。
高貴に満ちていて、何処と無くロココ調なムードを漂わせる。

リヒャルト・シュトラウスの歌曲「Kornblumen」の中でも、私が一番好きなのは詩の終わりの4行。


ーDir wird so wohl in ihrer Nähe,
als gingst du durch ein Saatgefilde,
durch das der Hauch des Abends wehe,
voll frommen Friedens und voll Milde.ー



慎ましく、美しく咲く矢車菊。
あの子達は決して手の届かない遠くではなく、そばにいる。
敬虔な平和と安らぎに満ちているそこには、夕風が吹き抜けているー

そんな光景を思い浮かべながら、私は矢車菊の色のドレスで歌った。
いつかまたステージで歌える時が来たら、歌って見たいと思った。
今年最初に蕾をつけた矢車菊 Kornblumenを見ながら、そう思った。


     Kornblumen

詩 ダーン (Felix Ludwig Julius Dahn,1834-1912) 
曲 シュトラウス,リヒャルト (Richard Strauss,1864-1949)


Kornblumen nenn ich die Gestalten,
die milden mit den blauen Augen,
die,anspruchslos in stillem Walten,
den Tau des Friedens,den sie saugen
aus ihren eigenen klaren Seelen,
mitteilen allem,dem sie nahen,
bewußtlos der Gefühlsjuwelen,
die sie von Himmelshand empfahn.
Dir wird so wohl in ihrer Nähe,
als gingst du durch ein Saatgefilde,
durch das der Hauch des Abends wehe,
voll frommen Friedens und voll Milde.

  


Posted by 白谷仁子 at 17:16お花世界の歌園芸楽器