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Posted by 滋賀咲くブログ at

2015年10月31日

雪待月イヴ。。。



今日で10月も終わり。。
「10月は、あっという間だった。。」
そんな話を生徒さんのお母様と、つい昨日お話しした。








お日さまのプレゼントで、人も植物も、穏やかな秋を迎えたような気がする。

明日から11月。
「霜月」と言われる11月だけれど、私は「雪待月」という呼び方が好きだ。
寒さには弱いけれど、雪は好き。
周りの景色が真っ白になり、一瞬全ての音がなくなる・・・

子供の頃の不思議体験が、その時よみがえるのだ。。。







落ち葉のカルタ
〜金子みすゞ〜


山路に散ったカルタは
なんの札。
金と赤との落葉の札に、
虫くい流の筆のあと。

山路に散ったカルタは、
誰が読む。
黒い小鳥が黒い尾はねて、
ちちッ、ちちッ、と鳴いている。

山路に散ったカルタは
誰がとる。
むべ山ならぬこの山かぜが、
さっと一度にさらってく。










初雪をながめながら、一年を無事終えた安堵の気持ちをゆっくりゆっくりと感じる・・・
その気持ちに出会えるのも、もうすぐだ。
  


Posted by 白谷仁子 at 14:48私。。。自然

2015年10月28日

気持ちいい秋。。。

秋はとにかく気持ちいい。。。
庭先に、普段は見えないものがひょこっと見えたりして。
なんだか得した気がするのが、秋なのだ。


《ヒサカキ 花言葉「神を尊ぶ」》





愛そして風  

愛の疾風に吹かれたひとは
愛が遙かに遠のいたあとも
ざわめいている
揺れている

風に吹かれて 枯葦がそよぐ
風が去れば 素直に静まる

ひとだけが
過ぎた昔の 愛の疾風に
いくたびとなく 吹かれざわめき
歌いやめない--思い出を
〜ハルキ文庫「吉野弘詩集」より〜



逆らわない。。
身を任せる。。

ちょっと前までは嫌いな言葉だったが、
秋の木々を見ていると、何気ないが美しい、詩などを思い出す。

数日前、庭のサツキの中に、ヒサカキの苗を見つけた。。。
まだぎりぎり間に合うだろうと、大事に大事に移植した。

春にはクリーム色の花を咲かせるだろうか・・・。

そんな事を考えるだけで、秋は幸せになる。






幸せだから、


気持ちいい。。。




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Posted by 白谷仁子 at 23:42私。。。

2015年10月22日

誉めて褒める。。。


秋・・・1つひとつ行事が終わって行く。
学校もお庭も、秋は忙しい。。。







ガーデナーの滝本さんが、お庭の木々の剪定をしてくださった。
コナラ、トネリコ、エゴ、そしてオリーブも。
秋の陽と風をうけてサヤサヤと葉を鳴らしている。

木々や花、お野菜が育って行くのをずっと見ていると、小さな事は気にならなくなる。。。もしかすると、忙しくて小さな事を考える暇などないのかもしれない。
小さな命が少しづつ育って行く様子は、尊いと思う。


《剪定してもらってスッキリのオリーブ》





歌の授業で、呼吸の話をした。
息をからだの中に取り入れ、そしてその息をはききる。。。

当たり前にしている事だけど、それが出来るという事は生きている証だ。

「朝起きて、新鮮な空気を吸ってはく!そしていっぱい朝ご飯を食べて、生きている自分を、まず誉めよう!」
今の高校生・・・一笑されると思っていたのに、ちゃんとうなずいて聞いてくれた。
その事が、とてもうれしかった。

「誉める」ことは難しい。
とくに、自分を「誉める」ことは難しいし、照れくさい。
でも、当たり前の事をやっている自分を、まず誉めてほしい。
そして小さなご褒美を。。。

お庭の木々も誉めてあげたら応えてくれた。
そして実りの秋、私に小さなご褒美をくれた。

私をちゃんと褒めてくれた。。。




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Posted by 白谷仁子 at 23:20非常勤講師のお仕事

2015年10月19日

秋の日の こころ。。。

心地よい陽射しの気配にさそわれて
一心に何かをしていたかとおもえば
黙りこくってボンヤリする。。。

そんな時こそ見えてくる
普段見えないものがみえてくる。







秋の日のこころ

花が 咲いた
秋の日の
こころのなかに 花がさいた
〜八木重吉「秋の瞳」より〜




サクラ、ドウダンツツジ、ハナミズキ・・・
秋の葉っぱが、春の花に負けないくらい美しいことに気付いた頃から
私には大好きなものが増え続けている。。。







こころのなかの花が
ひとつ、ふたつ、と増えている。。。





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Posted by 白谷仁子 at 10:34私。。。

2015年10月15日

歌を知るとき。。。



歌を知る事は幸せ。
歌をうたう事は喜び。

歌を知ることは、自分を知ること。
自分を知った時、生まれるものがある。


ずっと以前、生徒にレッスンですすめた歌があった。
「いい歌よ。」

若い彼女は歌詞の内容を聞いてから答えた。
「今はうたえません。。ごめんなさい。」

・・・いい歌、その言葉の意味を私は飲み込んだ。

歌を知ることは、自分の心を知ることだと、その頃私よりうんと幼い彼女から教わった。。。









Tormento
Francesco Paolo Tosti

Quando ricorderò le tue carezze
ove mai sarai tu?
Di quei giorni di sogni e di dolcezze
che mai resterà più?
Quando ti chiamerò nel mio tormento
chi mai responderà?
Amore è come un alito di vento:
passa, carezza, va!

E se t'incontrerò su la mia via
che mai dir ti potrò?
Una stella filò come una scia
e il mare la smorzò.
Ma s'io ti chiamerò come in quell’ore
non fuggir-mi così.
Non volgere la faccia al mio dolore
se il tuo sgno morì!



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Posted by 白谷仁子 at 22:53うた

2015年10月12日

幸せの実「オリーブ」。。。

オリーブの実を摘んだ。
今年は昨年よりうんと実をつけた。






大収穫とは言えないけれど、中くらいのボールにいっぱいの太っちょの実は、私にとって宝石よりも美しい。

早速きれいに洗って、灰汁抜きの準備。
今年は念願の塩漬けに挑戦。








いつか・・・オリーブオイルを搾れるくらい、たくさんの実が穫れればいいのに。。。
そんな事を考えながら、一つひとつ丁寧にナイフで切れ目を入れた。

木は、遠くで見るより近くで触れた方が、きっと仲良しになれる。
元気の無いとき、何かを欲しがっているとき、そうすれば伝わるものがある。。。

冬・・・降り積もる雪の寒さにも耐え、伊吹山の麓でグングン背を伸ばし、手を広げるオリーブの木。
きっと、土地の精霊 genius loci(ゲニウス・ロキ)が、ここで暮らしてゆく事を認めてくれたのかしら。。。


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Posted by 白谷仁子 at 23:02食べ物

2015年10月11日

甘し、懐かし、りんご飴。。。


曵山芸に喧嘩神輿。
たこやきのしょっぱい香りと魔法のお菓子「わた飴」。

いつも最後まで食べれない。
だけれど欲しくてたまらなかった。

甘くて酸っぱいりんご飴
大きなお口でカプリとやれば
子供の頃の思い出が、祭り囃子とともに蘇る。。。






仕事から戻ったら、長女がりんご飴を作っていた。
時折登場するメニューに、意表をつかれることはよくあるが、今回はいつになくテンションが上がった。

子供の頃から、私は一度もりんご飴を完食できたためしがない。
りんごを一個食べるというのは、子供にとってけっこうハードルが高い。。。

それでも、母の親元のお祭りでは、必ずおねだりして買ってもらった。
「残す」とわかっていても、母は毎年必ず買ってくれた。

頑張って頑張って・・・やっと半分。
残りは母が食べてくれた。
食べ終わって、いつも2人で歌った「リンゴの唄」の4番。


歌いましょうか リンゴの唄を
二人で歌えば なお楽し
みんなで歌えば なおなおうれし
リンゴの気持ちを 伝えよか
リンゴ可愛いや 可愛いやリンゴ

〜サトウハチロー 詩/万城目正 曲〜



パリン、シャキシャキ・・・
口いっぱいに広がった

甘し、懐かし、りんご飴。。。






  


Posted by 白谷仁子 at 19:57食べ物

2015年10月10日

同窓会。。。


母校がなくなる。。。
考えたこともなかった。

校舎の前を車で通り過ぎるたび、先生の事、友達の事を思い出した。
母校の制服を着た学生さんを見かけると、思わず笑顔になった。

今日は、懐かしい母校にお別れを言いに行った。






統廃合 。。
あちこちでこの言葉を耳にする。

「母校の名前を残したい」
「母校の校歌を残したい」
誰もがそう思うけれど、片方残せば片方は残せない。。。



今日は久しぶりに高校の時の先生・同級生に会い、話をして、食事をした。
そして、いっぱい笑った。

学校の前で記念撮影をしたあと、校舎の中を見せてもらった。
卒業以来の教室の匂いは、あのころのままだった。


《調理室》





同窓会に参加したのは2回目。
「さびしい」よりも「ありがとう」の方が大きかった。

あの頃・・・私達は守られていた。
コンクリートの壁と沢山の窓と、「学校」という小さな社会に。
私達は確かに守られていたのだ。

だから、
「さびしい」よりも「ありがとう」を。



    窓
 詩・曲 谷山浩子

教室の窓から見る秋は
いつも不思議に光ってた
北向きの窓のすりガラス
ギリシャの海も見えた

思い出せばもう夢の中
午後の陽射しにまどろめば
遠いアコーディオンのすすり泣く
ひかりと影の世界

やさしい時代を置き去りに
やがて街へ飛び出した僕には
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない


授業をひとりでぬけ出して
空き部屋の窓から空を見た
幾億年もの時の彼方
空翔る船を見た

思い出せばもう夢の中
一枚の窓のその向こうに
見知らぬあしたがふるえていた
きらめきふるえていた

いくつも街を歩くうちに
いつか外の世界は狭くなる
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない

やさしい時代を置き去りに
やがて街へ飛び出した僕には
教室の窓がもう見えない
夢の行き場がどこにもない

夢の行き場がどこにもない





高校のときから大好きで、よくピアノの弾き語りをしていた、谷山浩子さんの「窓」。
今も大好きで、時々歌っている。

母校の木枠のガラス窓を見ながら、歌いだしのフレーズが、何度も心を行き来した。。。





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Posted by 白谷仁子 at 21:59私。。。

2015年10月05日

秋を迎えるマイガーデンのお花たち。。。

好きなものを好きなところに。
誰かに見せたいと思って選ぶわけでもない。

お洋服も、アクセサリーも、お庭の花も。
自分が一番好きなものを、自分の為に選べるようになった。。。

年齢を重ねるということは、とてもお洒落で素敵なことだと思う。。。


《チェリーセージ 花言葉「燃ゆる想い」、フランネルフラワー「高潔」》



秋を迎える頃になって、急に元気になってきたチェリーセージ。

夏に姿を消したのは、お里帰りでもしていたのかしら・・・
寒そうにこっそり顔を出したフランネルフラワー。

「私達は大丈夫!」とでもいうように、いつも元気なキャットミントは、草刈りの度に爽やかな香りで包んでくれる。

お気に入りのカエルの一輪挿しは、季節毎に色を変える。。。

仲良しのご近所さんや植物博士から頂いた山野草の苗や、可愛い宿根草の小花たちは、年々株が増え、またお友達のお家にお嫁入り。。。


《キャットミント 花言葉「自由な愛」、ワイヤープランツ「あなたを想っています」》





お花たちを育てている土は、呼吸をして生きている。。。
生きているから、植物に命を分けることができる。
生きているから、人を元気に出来る。

お花たちへのお礼に、今年こそはお花リストを作ってあげようと思う。。
おすまし写真に、名前と住所と花言葉を添えて。

私がお花たちを忘れてしまわないように。。。




  


Posted by 白谷仁子 at 21:19お花園芸

2015年10月03日

校内合唱コンクール。。。

今日は、校内合唱コンクールの審査委員として、母校の中学校へ出掛けた。
卒業してから、校舎は新しく建替えられ、私が通っていた頃の面影はないが、前庭に足を踏み入れると、懐かしさがこみ上げてくる。
この学校で、私は「歌」を育てた。。。


《センニンソウ 花言葉「委ねられた想い」》




今日の22クラスの合唱は、それぞれのクラスの個性がよく表れていた。
中学生の歌声というのは、技術以前に心に響くものがある。
一生懸命さや、歌を楽しむ様子の中に垣間みる恥ずかしさも、自分が中学生の頃と何もかわらない。

短い期間での練習で、一つの曲をクラスの仲間と作り上げて行く・・・
これも、大切なこと。

次々に演奏される曲を聴きながら、中学時代、明けても暮れても熱中していた合唱部のことを思い出していた。
先生、先輩後輩、同級生の仲間に恵まれ、本当に幸せな中学校時代だった。

今、合唱コンクールで歌われている曲は、テーマや方向性が同じものが多いように思えてならない。
何度口ずさんでも、その詩からいつも新鮮なオーラを感じるような曲を、子供たちには歌ってほしいと思う。

大好きな谷川俊太郎さんの詩による合唱曲などが出てくると、つい生徒の表情を見入ってしまう。
大人よりもはるかに大きなものを、子供たちは感じ取っているはず。。。


私が中学校の合唱部に在籍していた時、ただ1度、MBSコンクールで滋賀県の代表として関西大会に出場した時の歌「石仏」。
中村千栄子さんの詩は、ピアノ伴奏を担当していた私の心に、深く深く刻み込まれた。。。



《金剛輪寺の石仏》





    石仏
中村千栄子作詞、岩河三郎作曲。

だれが刻んだのだろう
この古い石仏
新しい道を拓くために
とりのけられ倒れかけた
小さな石仏

だまって
青い空の向こうを見ている
泥のはねた赤いよだれかけをして

学校の帰り道
いつもいつも手をあわせた石仏

今は笹の葉のおだんごも
たむけの花も
ろうそくもなく
こぼれた指先がいとしい
丸い頭の童子

ああ 山は欠け 
故里に槌音は満ち
いつのまにか
思いもかけぬ大きなものが
天を指してすっくと立ちあがる

まるで巨人のように・・

そのかたわらで
あどけない面影は
やがて一ころの石にかえり 
土にかえり・・・

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Posted by 白谷仁子 at 20:54コーラス