
2022年09月05日
人が歌うこと。。。
「私たちが何気無く、ともすれば気づかないうちにしているハミングや鼻歌は、いつ頃、どんな民族から始まったのだろう。」
《8月28日concertパリ旅情ウエルカムコンサートby ラ・ルミエール》

「誰に聴いてもらうでもなく、大抵は一人でいる時間に無意識に出てくるハミングは、人間がどんな心理の時に出てくるのか、また、人間の発声の中で一番自然で美しいと言われる鼻歌を口ずさむ時、体は、声帯はどのような状態なのだろうか・・・。」
そんな疑問を持ちつつ、大学を出てから35年近く携わった様々な仕事の中で、またそこで出会った人たちと関わる中で、少しずつだけれど見えて来たものがある。

音楽の力、歌の力は未知なものだ。
丸一日話したところで心理など伝えることはできない。
人と人とを繋ぎ、ある時は病を癒し、歌う時に働く脳の深い部分は、私たちが「命の危険」を察知する部分と同一であると書かれた著書もある。
「歌う」ことは、単に楽しみや娯楽ではなく、紀元前から人間の心身が進化してきた経過にとって、とても重要であることは間違いない。

ルネサンス以降、バロック、古典派、ロマン派と、音楽が芸術として捉えられるようになってから、まだ500〜600年しか経っていないけれど、その歴史は全く揺るぎなく現代に伝えられている。そして楽の歴史は、塗り替えられていない。
日常、歌が生活の一部としてあるような人が、ある日突然「コーラスはいけません。」と言われる。
その時、歌えないことよりも、歌ってはいけないと強いられることに違和感や戸惑いをおぼえる人の方が多かったのではないだろうか。
歌を本業にしている人でも、事情で一週間、1ヶ月・・・と歌えないことはある。
だけれど人は、「歌ってはいけない」と強いられることで、それがたとえ1日でも、とても苦しい。
歌うことは、人間にとって「大切」とか「必要」とか以前に、ただただ「自然」なことなのだ。
お茶を飲んだり食事をしたり、誰かが恋しくなったり眠くなったり、泣いたり笑ったり・・・当たり前のことなのだ。
コロナ禍の中、コンサート活動やコーラス活動は、気をつけなくてはならないことがたくさんある。
止むを得ず自粛期間を置かねばならない時もあるかもしれない。
でも、人間はこれまで気の遠くなるような時空を自然とかかわりながら超えて来た。
その自然の中の一つが歌、音楽と考えると、私たちは時間の流れに逆らうことなく、心と頭の声を聞きながら、信じるものが導くほうへ歩いていくことが、今できる最大のことのように思える。
ここに述べたことは私のおもいの、ほんのひとかけらにすぎないけれど、私が代表をしている2つのコーラスグループ「コーラス・ユウスゲ」と「ラ・ルミエール」の最大のテーマかもしれない。
助け合い、支え合い、いつも前を向いていること。
人と人が繋がり生きていく上で最も大切なことを、世代の異なる2つのグループから私は教えられている。

文化産業交流会館でのウエルカム・コンサートは2回目。
地域のホール、施設はどこもあたたかくて親切だ。
快く承諾し、新たなスペースの準備もしてくださったことに、感謝は尽きない。。。
●ウエルカムコンサート プログラム●
『誰にも言わずに』から
詩 金子みすゞ 曲 相澤直人
・露
・このみち
・私と小鳥と鈴と
・色紙
シャローム ダン・フォレスト
来年2023年9月、ラ・ルミエール第1回定期演奏会を米原市ルッチプラザで開催します!!!。
《8月28日concertパリ旅情ウエルカムコンサートby ラ・ルミエール》

「誰に聴いてもらうでもなく、大抵は一人でいる時間に無意識に出てくるハミングは、人間がどんな心理の時に出てくるのか、また、人間の発声の中で一番自然で美しいと言われる鼻歌を口ずさむ時、体は、声帯はどのような状態なのだろうか・・・。」
そんな疑問を持ちつつ、大学を出てから35年近く携わった様々な仕事の中で、またそこで出会った人たちと関わる中で、少しずつだけれど見えて来たものがある。

音楽の力、歌の力は未知なものだ。
丸一日話したところで心理など伝えることはできない。
人と人とを繋ぎ、ある時は病を癒し、歌う時に働く脳の深い部分は、私たちが「命の危険」を察知する部分と同一であると書かれた著書もある。
「歌う」ことは、単に楽しみや娯楽ではなく、紀元前から人間の心身が進化してきた経過にとって、とても重要であることは間違いない。

ルネサンス以降、バロック、古典派、ロマン派と、音楽が芸術として捉えられるようになってから、まだ500〜600年しか経っていないけれど、その歴史は全く揺るぎなく現代に伝えられている。そして楽の歴史は、塗り替えられていない。
日常、歌が生活の一部としてあるような人が、ある日突然「コーラスはいけません。」と言われる。
その時、歌えないことよりも、歌ってはいけないと強いられることに違和感や戸惑いをおぼえる人の方が多かったのではないだろうか。
歌を本業にしている人でも、事情で一週間、1ヶ月・・・と歌えないことはある。
だけれど人は、「歌ってはいけない」と強いられることで、それがたとえ1日でも、とても苦しい。
歌うことは、人間にとって「大切」とか「必要」とか以前に、ただただ「自然」なことなのだ。
お茶を飲んだり食事をしたり、誰かが恋しくなったり眠くなったり、泣いたり笑ったり・・・当たり前のことなのだ。
コロナ禍の中、コンサート活動やコーラス活動は、気をつけなくてはならないことがたくさんある。
止むを得ず自粛期間を置かねばならない時もあるかもしれない。
でも、人間はこれまで気の遠くなるような時空を自然とかかわりながら超えて来た。
その自然の中の一つが歌、音楽と考えると、私たちは時間の流れに逆らうことなく、心と頭の声を聞きながら、信じるものが導くほうへ歩いていくことが、今できる最大のことのように思える。
ここに述べたことは私のおもいの、ほんのひとかけらにすぎないけれど、私が代表をしている2つのコーラスグループ「コーラス・ユウスゲ」と「ラ・ルミエール」の最大のテーマかもしれない。
助け合い、支え合い、いつも前を向いていること。
人と人が繋がり生きていく上で最も大切なことを、世代の異なる2つのグループから私は教えられている。
文化産業交流会館でのウエルカム・コンサートは2回目。
地域のホール、施設はどこもあたたかくて親切だ。
快く承諾し、新たなスペースの準備もしてくださったことに、感謝は尽きない。。。
●ウエルカムコンサート プログラム●
『誰にも言わずに』から
詩 金子みすゞ 曲 相澤直人
・露
・このみち
・私と小鳥と鈴と
・色紙
シャローム ダン・フォレスト
来年2023年9月、ラ・ルミエール第1回定期演奏会を米原市ルッチプラザで開催します!!!。
2022年09月04日
コンサートから一週間。。。
コンサートから一週間が経った。。。
《こだわりのコンサートプログラム》

演奏の場は、その隅々が自己表現であって、イメージから企画、パートナーとのコミュニケーション、チラシ・プログラム、当日の張り紙まで、そこに集まる人たちと時間を共にすることだけに気持ちを集中させてきた。
プログラムへのこだわりもその中の一つ。
Photo:スタジオエコール
「失敗したくない」、「ドレスは何色?」、「ヘアスタイルはどうしよう・・」若い頃はそんなことばかり考えていた。
今はコンサート前後の数日間がイメージできているかいないかが何より大切で、それによってステージでのmotivationが決まるようになって来た。
・・・コンサート「パリ旅情」プログラムから・・・
フランスの音楽に憧れを抱き始めたのは、30年近く前のことでした。ポー ル・ヴェルレーヌの詩とガブリエル・フォーレの幻想的な歌曲の世界の虜に なった私は、様々な歌手によるフォーレの歌曲を聴きあさるうちに、自身で も歌いたいという強い思いを持つようになりました。日本語、イタリア語、 ドイツ語など、他国の言葉と音楽との融合は、まだ学生だった私の日常に億 のエッセンスを与えてくれましたが、大学を卒業してから取り組んだフラン ス歌曲は、別の意味で「自分の中に眠っていた音楽」を呼び覚ませてくれた のです。フランスをテーマにしたコンサートを企画する中で、憧れはますま す募り、その思いと麻友子さんのお誘いが、2020年2月、私をパリへと旅 立たせました。 パリの文化に憧れる人、パリの風景に魅了される人、日本でもたくさんの人 がそれぞれにパリという国を愛し続けています。今回のコンサートで選んだ 「パリ旅情」の詩人、深尾須磨子氏は、49歳の働き盛りに仕事で何度もパ リを訪れていました。その20年後、1957年69歳の時には、プライベート で1年間パリに暮らし、「パリ横丁」というエッセーと詩を書きました。2 年後に本が発行された直後、それを待っていたかのように8つの詩を選び、 歌曲「パリ旅情」を作曲したのが高田三郎です。時代は変わっても変わるこ とのない「人が何かを愛する気持ち」を、今日は「パリ旅情」を通し表現し たいと思っています。
、10年後に再びパリを訪れ、詩人と同じ年頃の私が早朝のセーヌ川辺りを ゆっくりと歩く姿が、私にははっきりと見えるのです。
麻友子さんと出会った頃、彼女はまだ学生さんで、真剣に音楽に向き合う健気で可憐な姿に惹かれたことをよくおぼえている。
それから何度か共演を重ね、パリで共演した時は、親子ほど年の違う私を見事にサポートし素晴らしいピアノで歌わせてくれた。
今回、プログラム後半のドビュッシー 版画「塔(パゴダ)」「グラナダの夕べ」「雨の庭」 は、その音の美しさについて、コンサート後たくさんのお客様から感動の声をいただいた。
「これからは好きに歌わせて欲しい!」
こんなトークに、会場は優しく笑いを乗せてくれた。
ある時から、既製品のような歌からはもう卒業したいと思った。
何が正しいのか、空の上の作曲家には聞けない。
残されたのは楽譜だけ。
そこから何を読み取ってどう表現するかで、演奏家の実力がわかる。
まだまだ勉強。
一生勉強。
きっとお空に昇っても勉強。。。
●お礼●
コンサート「パリ旅情」に足を運んでくださったお客様、立ち上げから終演までンサートのお手伝いをしてくださったスタッフのみなさま、文化産業交流会館のみなさま、コンサート前のウェルカム・コンサートで少ない人数ながら綺麗なハーモニーを披露してくれたラ・ルミエールのメンバー、そしてどんな時も白谷仁子を励まし勇気付けてくれる心の友達に、心から感謝いたします。
ありがとうございました。 続きを読む
2021年04月12日
リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”ファーストコンサート!終わりました。
捨てられないモノ・・・
いくつありますか?
捨てられないのはモノですか?
それとも思い出ですか?

昨日4月11日、昨年から延期していたコンサート「リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”四月の風。今、芽吹くとき」を、たくさんのお客様と共にむかえることができました。
今年で118歳になるリードオルガンさんを、1年待たせてしまいましたが、昨日のご機嫌は最高だったようで、納屋七の空間にとても柔らかな歌声を響かせてくれました。

《三重唱:澤村優子 石田和美 竹中直美》
《三重唱:原田泰彦 神澤智香 白谷仁子》

オルガニスト鈴木開さんのオリジナル曲「彦根(馬場)地方の子守唄による幻想曲」は、遠い昔を偲ばせる懐かしさと物悲しさがあり、お客様もメンバーも、しっとりと聴き入りました。
《オルガン:鈴木開》

縁があって、滋賀県湖東の彦根城下町に今いるオルガンが、私たちと歌い、たくさんの人々の心にひとつの小さな思い出を作りました。
この思い出と、いただいたご縁を大切にしていきたいと思っています。

いただいたコンサートや私たちの活動への感想は、今後の活動にいかしていきます。
コンサート開催にあたり、ひこね文化デザインフォーラム、スタジオエコール、計画工房I.T株式会社のスタッフの方々、ふたば楽器さん、メンバーほか、応援してくださる皆様方に心から感謝いたします。
オルガンはこれまで通り、月に3回位のペースでfu-kinメンバーによって弾きこみをおこない、不具合・修繕箇所のチェックをしていきます。

この日、リードオルガン修繕費募金は9080円。
次のメンテナンスに、大切に使わせていただきます。
2021年03月25日
リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”。。。
4月11日にコンサートを控え、リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”は日々練習を重ねています。
ちょうど1年前予定していたファーストコンサートを中止にしてからというもの、メンバーが集まっての練習はなかなか思うように進みませんでした。
それでも少しずつ、メンバーと連絡をとりあい、データで楽譜を送りながら自主練習をし、一人ひとりがアンサンブル練習にそなえてきました。
今日は、オルガン奏者の鈴木開さんとの初めての合わせであり、びわ湖ホール声楽アンサンブル指揮者 大川修司先生のレッスンの日でした。
《練習風景(彦根市城町 計画工房I.Tのギャラリーにて)》

Photo:スタジオエコール
初めの曲、fu-kinオリジナルの日本古謡『さくら さくら』は、メンバー澤村優子さんの編曲による三重唱で、オルガンの魅力があふれています。
彦根城下町の桜を感じつつ、大川先生のご指導で、少しずつfu-kinらしくまとまっていきました。
レオン・ボエルマンの『アヴェ・マリア』と『汝、御母なることを示したまえ』は二部合唱ですが、「聴き合う」ことの難しさを改めて感じずにいられません。
鈴木さんのオルガンはとても心地よく、「オルガンの息」と「人の息」のハーモニーを堪能しました。
《オルガン:特別ゲスト鈴木開さん ソプラノ:神澤知香 白谷仁子 澤村優子》

《アルト:原田泰彦 竹中直美 石田和美》

歌えることの幸せは、最も「生きている」ことを実感させてくれます。
「人類はなぜ言葉を持ち、歌うことをはじめたのか。。。」
仲間と声を合わせている時、ふと、そのテーマにいきあたります。
リードオルガンアンサンブルfu-kinは、まだ吹き始めたばかりの春のそよ風です。
これから訪れるたくさんの出会いの中で、季節を包み込むあたたかい風へと育っていけますように。。。

大川修司先生。
ご多忙な中、ご指導ありがとうございました。
◆リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”コンサート◆
〜四月の風。今、芽吹くとき〜
4月11日(日)14:00開演(13:30開場)
彦根市城町の「イノベーションオフィス納屋七」
チケット 2500円
お問い合わせ 090-4300-9616(音楽企画湖音 白谷)
続きを読む
2021年02月08日
リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”ファーストコンサート♫
リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”ファーストコンサートのお知らせです。


令和元年の暮れに「本町宿」で初のリードオルガン・コンサートを開催してから一年半。その時の出演者を中心に昨年の春、私たちは「リードオルガン・アンサンブル“fu-kin”」を結成しました。
縁あって彦根まちなかに運び込まれた1903年(明治36年)製造のYAMAHAオルガン。音楽をとおしたまちづくりを目指し、これから「イノベーションオフィス納屋七」で定期的なリードオルガン・コンサートを企画・開催していきます。
今回のプログラムは、バッハのコラールはじめ、4月に相応しく日本古謡の「さくらさくら」(澤村優子編曲)などの日本歌曲を。
そして特別ゲストとしてお迎えするオルガン奏者 鈴木開さんのオリジナル曲「彦根地方の子守唄の主題による幻想曲」などお楽しみいただけます。
ファーストコンサートは今年4月4日のイースターから一週間後となる4月11日の日曜日。
『リードオルガンの復活と春の訪れを喜ぶfu-kinコンサート』へ、皆さまのご来場をお待ちしています。
2020年12月05日
2020年の歌、唄、うた。。。
なぜ気づかなかったんだろう。
毎日眺めているお庭に、
少し気の早いクリスマスローズが、
一足早く蕾を膨らませていることを。。。

2020年。
今年も歌とともにたくさんの時間を過ごしました。
いろんな風が吹いて、
その風は今も止むことなく様々なものを揺らし続けますが、
音楽はいつも、
人の心の中に穏やかなメロディーを奏でてくれます。
聴いてくれる人がいて、
一緒に歌う仲間がいて、
今日も歌う自分がここにいる。
それは何も変わらない。
クリスマスローズのように、
少し気が早いかもしれないけれど、
ブログを見てくださっている皆さんと、
この1年を振り返りながら、
新しく生まれる2021年に、
胸を膨らませましょう。
2020年1月26日
エンジョイ・ザ・クラッシック
「ロマン派世界の音楽」

今年のスタートは、「エンジョイ・ザ・クラッシック〜ロマン派世界の音楽」。
2018年に開催した「エンジョイ・ザ・バロック」から3回目となる、ファイナルステージでした。


そのファイナル、ロマン派では「ワーグナー」のオペラ合唱に挑戦しました。
「出来るか出来ないか・・・」ではなく、「やりたいかどうか・・・」でプログラムを組むのが私流です。
出来上がりが見えている課題に取り組むよりも、
ジュニアオーケストラの楽器編成のこと、
男性パートが圧倒的に少ない事など課題はありましたが、
1回目のバロックからずっと一緒にコンサート作ってきた彦根JOYジュニアオーケストラの澤純子先生と相談を重ねながら、楽しく進められました。

楽しいといえば・・・
何より楽しかったのがコーラス練習。
「むずかしい・・・」
「練習だけ参加して、本番は客席で聞かせていただきます。」
などなど、始めた頃は皆、消極的な言葉が飛び交いますが、練習を重ねていくうちに本番を楽しみにする様子に代わっていきます。
仲間のそんな顔を見ているのが、私は大好きです。
「プロの合唱団は上手くて当たり前。私たちは私たちの合唱を精一杯作ればいい。」
そう言い続けてきた私に、仲間はついて来てくれました。
コンサートにはソリストの演奏やオーケストラの熱演も。
詳しくは、2020年1月27日のブログをご覧ください。
↓ ↓ ↓
ありがとうございました!!『エンジョイ・ザ・クラッシック〜ロマン派音楽の世界』

次回はパリでのリサイタルのお話を。。。
毎日眺めているお庭に、
少し気の早いクリスマスローズが、
一足早く蕾を膨らませていることを。。。

2020年。
今年も歌とともにたくさんの時間を過ごしました。
いろんな風が吹いて、
その風は今も止むことなく様々なものを揺らし続けますが、
音楽はいつも、
人の心の中に穏やかなメロディーを奏でてくれます。
聴いてくれる人がいて、
一緒に歌う仲間がいて、
今日も歌う自分がここにいる。
それは何も変わらない。
クリスマスローズのように、
少し気が早いかもしれないけれど、
ブログを見てくださっている皆さんと、
この1年を振り返りながら、
新しく生まれる2021年に、
胸を膨らませましょう。
2020年1月26日
エンジョイ・ザ・クラッシック
「ロマン派世界の音楽」

今年のスタートは、「エンジョイ・ザ・クラッシック〜ロマン派世界の音楽」。
2018年に開催した「エンジョイ・ザ・バロック」から3回目となる、ファイナルステージでした。


そのファイナル、ロマン派では「ワーグナー」のオペラ合唱に挑戦しました。
「出来るか出来ないか・・・」ではなく、「やりたいかどうか・・・」でプログラムを組むのが私流です。
出来上がりが見えている課題に取り組むよりも、
ジュニアオーケストラの楽器編成のこと、
男性パートが圧倒的に少ない事など課題はありましたが、
1回目のバロックからずっと一緒にコンサート作ってきた彦根JOYジュニアオーケストラの澤純子先生と相談を重ねながら、楽しく進められました。

楽しいといえば・・・
何より楽しかったのがコーラス練習。
「むずかしい・・・」
「練習だけ参加して、本番は客席で聞かせていただきます。」
などなど、始めた頃は皆、消極的な言葉が飛び交いますが、練習を重ねていくうちに本番を楽しみにする様子に代わっていきます。
仲間のそんな顔を見ているのが、私は大好きです。
「プロの合唱団は上手くて当たり前。私たちは私たちの合唱を精一杯作ればいい。」
そう言い続けてきた私に、仲間はついて来てくれました。
コンサートにはソリストの演奏やオーケストラの熱演も。
詳しくは、2020年1月27日のブログをご覧ください。
↓ ↓ ↓
ありがとうございました!!『エンジョイ・ザ・クラッシック〜ロマン派音楽の世界』

次回はパリでのリサイタルのお話を。。。
2020年09月14日
いつまでも いつまでも〜立原道造 鮎の歌「物語」
僕には、たったひとつわからないことがある。
時はなぜこのようにくりかえすのか。
そしてなぜ僕にひきとめれずにすぐ死に絶え流のか。
立原道造全集第三巻 物語
鮎の歌「物語」からⅣ
9月になって、2つのコンサートに出かけた。
例年だと、週末は自分のコンサートやリハーサルが入っていて、月に2つのコンサートに出かけることは滅多とない私にとって、自分への良いプレゼントとなった。
6日、木之本スティックホールで開催された「Sous le Ciel de Paris」。
パリに留学されていたピアニスト 横田麻友子さんのお仲間と繰り広げるフランス音楽、日本の歌に、客席が始終引き込まれた。
プログラムも演奏も、流石だった。
コンサート中、4人のトークはパリのお話。。。
短い間だったが、2月にパリに滞在し、リサイタルを開催した私は、ほんのひと時、その空間を幸せな気持ちで共有した。
12日、びわ湖ホール大ホールで開催された「オペラ作曲家の横顔〜ロッシーニ〜」。
3月公演が中止となり、会場を小ホールから大ホールに変えての豪華なコンサートだった。
初期ロマン派のロッシーニのオペラはもちろんだが、宗教曲や合唱曲も大好きな私は心から楽しみにしていた。
お目当はもちろん第二部の「スターバト・マーテル」だった。
第一曲から十曲まで、時間を忘れて音楽と声とピアノを堪能した。
ホールの中にいると、音だけに集中できる。
演奏者である時も、聴衆者の時も、どちらでいても「自分」を鮮明に感じられる空間だ。
びわ湖ホールを後にしながら、耳に残る生きたハーモニーを感じながら思うことは一つだった。
練習を待つコーラスのメンバーを歌わせてあげること。。。
時は繰り返され、取り戻すことができない。
大切な時間は、大切に過ごすことで作られるものなのだということを、忘れてはいけない。

いつまでも いつまでも
いつまでも いつまでも
もしも 僕らが鳥だつたなら
空の高くを 飛んでゐよう
雲のあちらを あごがれながら
いつまでも いつまでも
木の枝にゐて うたつてゐよう
たつたひとつのしらべを
同じ聲で うたつてゐよう
身のまはりで すべてが死に
僕らのうたは 悲しみになる
そして 空は 限りなくとほい
あのあこがれは 夢だつた と
僕らの翼と咽喉は 誣ひるだらう
いつまでも そのあと いつまでも
鮎の歌「物語」からⅢ“いつまでも いつまでも”
立原道造全集第三巻 物語
続きを読む
2020年08月01日
歌声は愛敬の証。。。
梅雨明けを告げるように、
白くまぶしいサルスベリ。
ブドウのようにフサをつけ、
おしゃべり好きな女性のように、
サワサワ、サワサワと畑の中で歌う。。。
《サルスベリ 花言葉「愛敬」「おしゃべり」》

7月に再開したコーラス・ユウスゲ。
今日は2度目の練習日を迎えた。
今日私は、コーラス用に考えた自作フェイスシールドの紹介と、新しく取り組む素敵な曲集「小さないのち」(なかにしあかね )の練習を楽しみにしていた。
練習の後半、「集えなかった日々」「仲間と歌えなかった日々」について、1人ずつ気持ちを述べ合った。
話しているうちに、明るい声は涙声になっていった。
無理もないことだ。
車で自由に出かける事が出来、スマホやパソコンを使いこなせて、人の話し声は自由に聞き取れ、家に帰れば家族がいてくれる・・・
私にとっての「当たり前」が、「当たり前ではない」人たちがユウスゲには何人もいる。
月に2回のコーラスの場が、「血縁」ではなく「歌う事」で繋がる家族と過ごせる大切な場所なのだ。

母と同世代の女性たちにとっての「歌への想い」は、今の若者世代とも、私たちとも違う。
ユウスゲのメンバーから、私はその「歌の歴史」を知り、多くのことを学んできた。

真夏の日差しに負けることなく、仲良く房になって支え合い、風に揺れるサルスベリのように仲間と歌うことを生きがいにしている人たちがいる。
その心の輝きを、いつまでもいつまでも持ち続けて欲しい。。
白く眩しいサルスベリのように、愛敬の歌声を響かせながら。。。
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白くまぶしいサルスベリ。
ブドウのようにフサをつけ、
おしゃべり好きな女性のように、
サワサワ、サワサワと畑の中で歌う。。。
《サルスベリ 花言葉「愛敬」「おしゃべり」》

7月に再開したコーラス・ユウスゲ。
今日は2度目の練習日を迎えた。
今日私は、コーラス用に考えた自作フェイスシールドの紹介と、新しく取り組む素敵な曲集「小さないのち」(なかにしあかね )の練習を楽しみにしていた。
練習の後半、「集えなかった日々」「仲間と歌えなかった日々」について、1人ずつ気持ちを述べ合った。
話しているうちに、明るい声は涙声になっていった。
無理もないことだ。
車で自由に出かける事が出来、スマホやパソコンを使いこなせて、人の話し声は自由に聞き取れ、家に帰れば家族がいてくれる・・・
私にとっての「当たり前」が、「当たり前ではない」人たちがユウスゲには何人もいる。
月に2回のコーラスの場が、「血縁」ではなく「歌う事」で繋がる家族と過ごせる大切な場所なのだ。

母と同世代の女性たちにとっての「歌への想い」は、今の若者世代とも、私たちとも違う。
ユウスゲのメンバーから、私はその「歌の歴史」を知り、多くのことを学んできた。

真夏の日差しに負けることなく、仲良く房になって支え合い、風に揺れるサルスベリのように仲間と歌うことを生きがいにしている人たちがいる。
その心の輝きを、いつまでもいつまでも持ち続けて欲しい。。
白く眩しいサルスベリのように、愛敬の歌声を響かせながら。。。
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2020年07月15日
「はじまり」は「出会い」〜歌をとおして。。。
「はじまり」は、どんな事にもある。
ピアノや歌を教えている私にとって、その「はじまり」の瞬間は、素敵な「出会い」の瞬間となって心に刻まれる。。。

今までどれだけの「出会い」と「始まり」があっただろう。
ふとした瞬間に、その場面がドラマを観ているように思い出されることがある。
真剣になりすぎて反省したり、親御さんとの人間関係に悩んだり・・・
でも、その真ん中にはいつも愛おしい子供達の成長があった。
頬ずりしたくなるような小さなかわいらしい手は、たった数年で私の手の大きさを超えていく。
その嬉しい瞬間は、30年経った今もほのかな寂しさを伴う。。。

昨日は5ヶ月ぶりのヴォイストレーニング・レッスンを対面で行った。
窓を開け放した広々とした公民館に、メンバー3人は大きく間隔をとり、マスクをしたままのレッスンだった。
「自分の声が聞こえすぎてこわい〜・・・」
「変顔で歌ってもマスクしてれば気づかれなくて良いですよね。。。」
和気藹々と楽しい空気の中、60分のレッスンはあっという間に終わってしまった。
今年の2月後半から、メンバー限定のYouTube配信を使ってのオンライン・レッスンのみだったせいか、「みんな一緒」というだけで、それぞれが嬉しかった。
歌い始めて10分も経つと、離れている仲間の声をちゃんと聞き合える。
積み重ねて来た信頼関係は、息づかいや歌声が表現してくれる。

夜、中学生の生徒達がピアノのレッスンにやって来た。
たった数ヶ月で、身長も手も、私と変わらないくらい成長していた。
最後のレッスンを終えて、この数カ月で良くなったところを生徒と話し合った。
「コロナ・ステップだね。」
私にそう言わせてくれた生徒達の頑張りが、泣きそうになるくらい嬉しかった。
そしてその瞬間、私もまた小さなステップ踏んだ。
ズーム、スカイプ、ユーチューブでのレッスン。
この5ヶ月、色々と工夫してやって来た。
確かにピアノも声楽も、対面での指導に勝るものはない。
でも、教室の子供達もコーラスのメンバーも、この間、それぞれがちゃんとステップアップしている。
「人間って、ホント凄い。。」
こんな言葉がマスクの中を嬉しさでいっぱいにした。
長い一生の中の、ほんの一瞬の「はじまり」と「出会い」。
そして、いつか来る「おわり」は、心にまた新しい「はじまり」の種をまいていく。
そんな出会いをくれる歌を、音楽を、これからも大事にしていこうと思った。。。
2020年06月08日
たった一人にとっての、かけがえのない人生のために。。。
たった一人にとっての
かけがえのない人生のために
好きなこと
学びたいこと
諦める理由なんか
何一つない

6月になって、いろんなことが動き始めた。
周りも、自分も、少しずつ平常を取り戻そうとしている。
不安を言いかけたらきりがない
不満を言いかけたら周りは犯人だらけ
澄んだ空気は自分で探す
生きやすい場所は自分で作る
誰かにとって・・・ではなく
自分のために

誰にとっても一度きり
かけがえのない人生だから
続きを読む