
2016年08月29日
クラフトシュガーで「おめざ」。。。
こんな「おめざ」ではじまった1日は、
言葉遣いも歩き方も、いつもとどこか違う気がする。。。
食べてしまえば無くなってしまう・・・
だけれど舌は忘れない。
頬張った時の幸せと、分け合った人の優しい笑顔。。。
《プレゼントにいただいた手作りのシュガークラフト》

おひや、おさつ、おかき、おなす。おかか・・・・
室町時代から使われた女房言葉は、日本らしい情緒があっていい。
その中でとりわけ好きなのが、「おめざ」だ。
今、目覚めに甘いものを少し口に入れる習慣はあまりないけれど、私はお気に入りのハチミツをスプーンに半分だけ口にすることがある。
まだ誰も居ない、出窓の向こうの薄暗がりに目をやり、「おめざ、おめざ・・・」と言いながら。

甘いものが大好きだ。
それ以上に、手作りというのは元気をくれる。
私は一つを明日の「おめざ」に残しておいた。
明日から高等学校の授業が始まる。

言葉遣いも歩き方も、少しは変わって見えるだろうか。。。
2016年08月27日
音楽劇「美味しいメロディー」合唱団、練習開始!。。。
笑顔のまわりには笑顔がある。
歌のあるところには、人が集う。
人がいて、歌があって、笑いがある。
たったそれだけなのに、そこ一面がまるで明るいおひさまに包まれたように、ポカポカ・・・ポカポカしてくる。。。

今日は音楽劇「美味しいメロディー」合唱団の初練習だった。
文化産業交流会館リハーサル室に集まった18人(欠席3名)の歌声が、部屋いっぱいに響いた。
自己紹介のあと、今日はひたすらボイストレーニング。
世代を超えた声が一つになる瞬間、喜びもまた一つになる。
歌い終えて・・・
仲良く肩を寄せておしゃべりに花を咲かせる合唱団のみなさんに、私は心からの応援と信頼と、そして「ありがとう」を送った。。。

音楽劇「美味しいメロディー」
2016年12月18日(日)
県立文化産業交流会館イベントホール
主催 滋賀県/公益財団法人滋賀県文化振興事業団
2016年12月18日(日)
県立文化産業交流会館イベントホール
主催 滋賀県/公益財団法人滋賀県文化振興事業団
2016年08月26日
鏡よ鏡。。。
鏡よ鏡・・・
この世で一番正直なのは?。。。

「人と人は鏡のようなものだ。」
そんな言葉を聞いてから、不思議と色んな事が楽になった気がする。
私自身、その本質が理解出来たのは、ついここ数年のことだ。
仲の良い友達、家族、恋人、仕事仲間・・・
年齢や立場は違っても、その人と向かい合った時にこそ、自分を客観的に見ている自分に気がつく。
楽しさや愛おしさ・幸せを感じる自分も、言葉に対する違和感や寂しさの原因を探らずにはいられない自分も、自分の心のRayが、向き合っている誰かに映し出しているのだと。

音楽を通して、今まで数え切れないほどの子ども達と接してきた。
大学を出たての頃に教えた、テニス焼けの可愛い中学生は、ピアニストとしてヨーロッパでキャリアを積み、今は帰国する度、私に色んな事を教えてくれる。
夏休みが終わることを、甘えたような口調でぼやく可愛い小学生達も、これから何度となく鏡に向き合い、大人になっていく。
私にとって、数え切れない大勢の生徒の中のひとり。
生徒にとっては、一生の中で関わる数少ない先生のひとり。
お互いがいつも自分をうつしだす鏡でいられることを願う。。。
「鏡よ鏡・・・この世で一番正直なのは?」
そういつも自分に問いつづけて。。。
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2016年08月23日
2016年08月23日
ゆく夏。。。
季節の変わり目は、嬉しくも寂しいときを与えてくれる。
昼間の陽射しに、最後の力をふりしぼる夏の「思い」を感じる。
同じ夏は二度と来ないから、
その時をただ過ごすのが惜しいような気持ちになる。
「忙しい」という言葉を、言うのも聞くのも好きではない。
思わず言ってしまった時は、とても残念な気持ちになる。
少し年上の女友達は、決まってこう言う。
「メッチャ頑張ってた!」
「すごく忙しかった・・・」よりも「頑張ってた!」の一言で、私はその人をますます好きになるのだ。。。

こころの海づら
照らされし こころの 海づら
しづみゆくは なにの 夕陽
しらみゆく ああ その 帆かげ
日は うすれゆけど
明けてゆく 白き ふなうた
〜八木重吉 《秋の瞳》〜
ゆく夏・・・私もメッチャ頑張った。。。
もうすぐ2学期。。。授業がはじまる。
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2016年08月20日
宝ものの意味。。。
あなたにとって大切なものが、私にとってもそうとはかぎらない。
私にとって大切なものは、あなたにとって何の役にもたたないものかもしれない。
《タカサゴユリ》

昨日の朝、お庭をひとまわりしながら1日のスケジュールを頭で確認。。
山ほどある「やること」は、やらないことには終わらない。
そんな気持ちの時、ちょっとした出会いは、心を一気に元気にする。
ずっと欲しいと思っていたタカサゴユリが1本、塀のすぐそばで花開いていた。
白い花が開くまで気づかなかったのは、タカサゴユリの細く地味な葉のせいだろう。
地域の除草作業で、刈るか刈らないかでちょっとした論争となる自然ユリは、山の草木に負けず、どんどんと仲間を増やす。
私はこのタカサゴユリが大好きだった。
いつか庭のあちこちに自然映えのタカサゴユリが、風に揺れるのを夢みていた。
家族には「絶対に抜かないでね!」と念を押し、第1号のタカサゴユリの記念撮影をした。
EOS片手のエプロン姿のカメラマンをみた義父が、なにやら物置から出してきた。
50年程前の キヤノン製一眼レフ Canonflex 。。

家族の中では「昔の古いカメラ」だが、義父にとってはまぎれもなく「宝もの」だ。
当時のお金で7万円したこと、岐阜県大垣市で購入したこと、一度だけ修理に出したこと・・・話しは尽きない。
それぞれのCANONのカメラについて数分間の自画自賛。
古いけれど、確かな風格のその Canonflexに敬意を表し、私はEOSで記念撮影をした。
やることいっぱいの朝のひととき。
頭の中のスケジュールはなぜかスッキリ整頓されていた。
大切なもの・必要なものの定義は、誰かがきめるのではなくて、自分自身が決める。
昨日、私は「大切なもの・・・宝もの」のことを考えながら過ごした。。。
・・・来年、タカサゴユリは何本お庭に咲くだろう・・・
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2016年08月18日
はじまりはそこに・・・コンサート『SONNET〜ひとり芝居』
その地を踏みしめ
見えないものの息づかいを感じる
風を読み 緑を仰ぎ
聞こえるすべての音という音を心で受け止める
誰かのためにとか仕方なかったとか
そんなことがどれほど小さいことなのかを気づかされる瞬間を
人は誰も平等にあたえられている
誰に話すこともなく
でも忘れることなどけしてない
人から見ればちっぽけで
だけどとてつもない大きな石のかたまりを
時間をかけて溶かしてくれるのが
詩であり音楽だとおもう。。。


立原はヴェランダのカンヴァス張りの椅子に、長身を折り掛けるやうにして座ると、特有の大きな眼をあたりに配り、いきなり『ね、此の家の設計は間違つてゐますよ。壊して僕に設計し直させなさい。随分つまらない建て方だ。』そんなことを云ひながら、早速ポケットから緑色の鉛筆を取り出し、卓の上の上片にせつせと略図を書き始めた。私は『別荘を作らせたら日本一』の此の建築家の敏活なイマジナシヨンの展開に感歎した。
それから私達はガブリエル・フオオレの『優しき歌』のレコードに耳傾けながら、微風と鳥の声と透明な光線の中で、愉しい数時間を過した。
「優しき歌」の世界 立原道造と水戸部アサイ 立原道造記念館 (立原道造の追憶ー 中村真一郎)から

新しい自分を見つけた時、そこはいつもはじまりになる。
大切な人を、大切な自分を想いながら、私の歌を聴いてください。。。
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見えないものの息づかいを感じる
風を読み 緑を仰ぎ
聞こえるすべての音という音を心で受け止める
誰かのためにとか仕方なかったとか
そんなことがどれほど小さいことなのかを気づかされる瞬間を
人は誰も平等にあたえられている
誰に話すこともなく
でも忘れることなどけしてない
人から見ればちっぽけで
だけどとてつもない大きな石のかたまりを
時間をかけて溶かしてくれるのが
詩であり音楽だとおもう。。。


立原はヴェランダのカンヴァス張りの椅子に、長身を折り掛けるやうにして座ると、特有の大きな眼をあたりに配り、いきなり『ね、此の家の設計は間違つてゐますよ。壊して僕に設計し直させなさい。随分つまらない建て方だ。』そんなことを云ひながら、早速ポケットから緑色の鉛筆を取り出し、卓の上の上片にせつせと略図を書き始めた。私は『別荘を作らせたら日本一』の此の建築家の敏活なイマジナシヨンの展開に感歎した。
それから私達はガブリエル・フオオレの『優しき歌』のレコードに耳傾けながら、微風と鳥の声と透明な光線の中で、愉しい数時間を過した。
「優しき歌」の世界 立原道造と水戸部アサイ 立原道造記念館 (立原道造の追憶ー 中村真一郎)から

新しい自分を見つけた時、そこはいつもはじまりになる。
大切な人を、大切な自分を想いながら、私の歌を聴いてください。。。
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2016年08月16日
小鳥のごとく。。。
早朝のお庭。。
季節を感じさせるのは、陽の高さでも気温でもない。
それは、生きてきたからこそ知っている、「心が感じる匂い」だ。
表玄関を開けると、種を熟しかけた背の高い向日葵から、いっせいに飛び立つ小さなお客様・・・カワラヒワ。
夏の盛り、精一杯花を咲かせた向日葵は、やがて花弁を散らし首をもたげる。
その噂をどこで聞きつけるのか、カワラヒワは毎年やってくる。
それが無性に嬉しくて可愛くて、私は毎年、お庭に向日葵の種を蒔く。。。
小鳥のごとく
八木重吉
ただ うたわしめよ
ただ なかしめよ
われを つくりしものよ
小鳥のごとく われを 生きしめよ、
残すべき 名のわずらいも無く
つたなきを かえりみもせず
ひと きかざるを うれいもせず、
うたい おわらば そのままに
消えゆく うたを ひくくとも
ちからを こめて うたわしめよ
〜『神を呼ぼう』新教出版社〜
チリリリリリリ・・・・・
この夏の終わりも、カワラヒワの歌声は私にとって、「優しき歌」となるのだ。。。。
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2016年08月14日
盆の蝉に。。。
お墓参りに行く途中、小さな集落の神社に立ち寄った。
すぐ耳元で啼いているような蝉の声は、年々小さくなっている。
社殿の前の石階段に、見つけてくれと言わんばかりに蝉の脱け殻。
たった今飛び立ったばかりの蝉が、未だ近くでその殻を見ているような気がして、一瞬戸惑ったけれど、私はそっと掴んで手のひらにのせた。

蝉
中原中也
蝉が鳴いている、蝉が鳴いている
蝉が鳴いているほかになんにもない!
うつらうつらと僕はする
……風もある……
松林を透いて空が見える
うつらうつらと僕はする。
『いいや、そうじゃない、そうじゃない!』と彼が云う
『ちがっているよ』と僕がいう
『いいや、いいや!』と彼が云う
「ちがっているよ』と僕が云う
と、目が覚める、と、彼はもうとっくに死んだ奴なんだ
それから彼の永眠している、墓場のことなぞ目に浮ぶ……
それは中国のとある田舎の、水無河原という
雨の日のほか水のない
伝説付の川のほとり、
藪蔭の砂土帯の小さな墓場、
――そこにも蝉は鳴いているだろ
チラチラ夕陽も射しているだろ……
蝉が鳴いている、蝉が鳴いている
蝉が鳴いているほかなんにもない!
僕の怠惰? 僕は『怠惰』か?
僕は僕を何とも思わぬ!
蝉が鳴いている、蝉が鳴いている
蝉が鳴いているほかなんにもない!
1933.8.14
2カ所の小さな集落のお墓は美しく草が刈られ、色とりどりの花が供えてある。
ろうそく、お線香、数珠、お花・・・
何組もの家族が、この小さな村に訪れる。
夏の陽射しの中でも、墓石はそれほど熱くなっていないのは、訪れた親族達が準々に、やかんにくんだ水をかけているからだろうか。
戦没者の墓の前に蝉の脱け殻を置いて、私はまた蝉の啼き声に耳をすました。。。
ちょうど83年前の今日、生まれた詩『蝉』のはじめの6行が、頭の中をぐるぐるしていた。。。
2016年08月11日
5回目『Enjoy the chorus』公開ワークショップ&ミニコンサート。。。
《伊吹薬草の里文化センター》

今日は、ワークショップ『Enjoy the chorus』の最終日。
第5回目の今日は、公開ワークショップ&ミニコンサートを開催しました。
7月から始めたこのワークショップメンバーは、人前で歌うのは初めてという人からコーラスのベテランさんまで、15名が集まりました。

4回の練習で、私たちが練習したのは、琵琶湖周航の歌・おひさま〜大切なあなたへ・Amazing Graceの3曲。
歌の持つコミュニケーション力は大きい。
それは、経験したものは誰もが実感します。
「声を合わせる」ことは、「心をあわせる」ことに繋がります。

今日のミニコンサートに花を添えてくれた特別ゲスト 石塚佳絵さんのラヴェル(水の戯れ)が、まだ心から離れようとしません。。

たったの4回(4日)でも、その歌を良くするためにやれることはいっぱい有ります・
そこに向かって努力をすることは、これからの自分を、ほんの少し変えてゆくきっかけになる気がするのです。。。

今日ステージを共にした15名の顔と声を、私は忘れはしないでしょう。
共に歌える幸せは、体験しなければわからない。。。

workshopのメンバー、伴奏でお世話になった 近藤しほり先生、ゲストの石塚佳絵さん、そしてホールスタッフ、足を運んで下さったたくさんお客様と、また共に歌える日を楽しみに。。。

関わった方全員の胸に、今日の1日がしっかりと刻まれますように。。。。

今日は、ワークショップ『Enjoy the chorus』の最終日。
第5回目の今日は、公開ワークショップ&ミニコンサートを開催しました。
7月から始めたこのワークショップメンバーは、人前で歌うのは初めてという人からコーラスのベテランさんまで、15名が集まりました。

4回の練習で、私たちが練習したのは、琵琶湖周航の歌・おひさま〜大切なあなたへ・Amazing Graceの3曲。
歌の持つコミュニケーション力は大きい。
それは、経験したものは誰もが実感します。
「声を合わせる」ことは、「心をあわせる」ことに繋がります。

今日のミニコンサートに花を添えてくれた特別ゲスト 石塚佳絵さんのラヴェル(水の戯れ)が、まだ心から離れようとしません。。
《特別ゲスト 石塚佳絵さんのピアノ》

たったの4回(4日)でも、その歌を良くするためにやれることはいっぱい有ります・
そこに向かって努力をすることは、これからの自分を、ほんの少し変えてゆくきっかけになる気がするのです。。。

今日ステージを共にした15名の顔と声を、私は忘れはしないでしょう。
共に歌える幸せは、体験しなければわからない。。。
《白谷 フォーレの「月の光」「spleen」「夢のあとに」》

workshopのメンバー、伴奏でお世話になった 近藤しほり先生、ゲストの石塚佳絵さん、そしてホールスタッフ、足を運んで下さったたくさんお客様と、また共に歌える日を楽しみに。。。

関わった方全員の胸に、今日の1日がしっかりと刻まれますように。。。。