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Posted by 滋賀咲くブログ at

2018年03月30日

レスピラシオンの「夢みたものは」。。。



「Wenn ich ware ein vogel!」
・・・もしも私が一羽の鳥だったら・・・



《しなの鉄道 信濃追分駅》





24年という月日に、
人はどれだけの思いを刻むことができるだろう。
立原道造の詩「夢みたものは」は、
今も私の中の一番のまま、心を揺さぶりつづける。

コンサートを前に、レスピラシオン最後のレッスンが終わった。
メンバーの中から「夢みたものは」を歌いたいという声があがり、
短い間だったけれど練習をかさねた。

詩は声を変え、歌は心を豊かにする。

誰の為でもいい。
自分の為でもいい。
でも、もしも聴かせたい人がいるならば、
その歌は声を変え、心の色を増やすだろう。。。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ちょうど今から80年近くも前の5月、軽井沢に
ある堀辰雄の家を、恋人 水戸部アサイと訪れた
立原道造は、留守であったその家のベランダで3
時間ほど疲れた身体を休めていたといいます。

2人がそこで言葉を交わしたのか、それともただ
黙って流れる雲をみていたのか・・・それは、誰にも
わかりません。

でも、その時2人が休んでいたベランダの高い壁
に青鉛筆で書かれていた、ドイツ語の短い言葉こそ
が、まぎれもなく生きていた道造の心のことばであ
ったと、私は信じます。

「Wenn ich ware ein vogel!」
・・・もしも私が一羽の鳥だったら・・・

     白谷仁子リサイタル「SONNET]」より



  


Posted by 白谷仁子 at 20:18コンサートコーラス私。。。