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2016年01月24日

しめやかに。。。


この冬一番の寒さ・・・

朝6時。
心して開けた勝手口。
目の前に雪はなく、吹き込む風は冷たくて
あわててドアを閉めた。

「しめやかに降る雪というのは
どんな雪だろう。。。」
そんな事をふと思った。

子供の頃から、色んな雪に出会って来た。

雪だるまを作る私の睫毛に、まっては瞬間に溶けていった雪、
小学校の帰り道、頬に突き刺さった針のような雪、
その感覚は、ちゃんと体が覚えている。

しめやかに降る雪。。

それは空からではなく、心に降る雪?・・・



しめやかに。。。





   生い立ちの歌
   (第一連)

   幼 年 時
私の上に降る雪は
真綿のようでありました

   少 年 時
私の上に降る雪は
霙のようでありました

   十七〜十九
私の上に降る雪は
霰のように散りました

   二十〜二十二
私の上に降る雪は
雹であるかと思われた

   二十三
私の上に降る雪は
ひどい吹雪とみえました

   二十四
私の上に降る雪は
いとしめやかになりました……

〜中原中也 『山羊の歌』から〜
「中原中也 詩集」河上徹太郎編 角川文庫










Posted by 白谷仁子 at 19:27 │自然