› 音楽企画湖音ko-on 白谷仁子のブログ「音・人・里」 › 立原道造 › コンサート › 私。。。 ›  › 『SONNET〜ひとり芝居』 また昼に。。。

2016年10月15日

『SONNET〜ひとり芝居』 また昼に。。。

先のことなどいい・・
今この時が、自分の存在全てを実感できる。。。

そんな時間を、そんな一日を大切にしていますか。。。




『SONNET〜ひとり芝居』 また昼に。。。




 Ⅶ また昼に

僕はもう はるかな青空やながされる浮雲のことを
うたはないだらう・・・・・・
昼の 白い光の中で
おまへは 僕のかたはらに立つてゐる

花でなく 小鳥でなく
かぎりない おまへの愛を
信じたなら それでよい
僕は おまへを 見つめるばかりだ

いつまでも さうして ほほゑんでゐるがいい
老いた老人や 夜 はるかな昔を どうして
うたふことがあらう おまへのために

さへぎるものもない 光の中で
おまへは 僕は 生きてゐる
ここがすべてだ!・・・・・僕らのせまい身のまはりに

           立原道造『優しき歌』より





《ハナトラノオ 花言葉「あなたとの約束」》
『SONNET〜ひとり芝居』 また昼に。。。





緑の草に埋もれるように咲くハナトラノオに、変わりゆく季節をみた。
その白い小さな蕾は、周りの何処を見ても、他には見当たらなかった。
朝夕の冷たさに耐えられず、もしかしたら、丸い蕾は開くことなく、冬の地面に沈むかもしれない。

20センチにも満たない小さなハナトラノオに、私はしばらくの間、時を預けた。。。