2018年09月15日
Purpureaに歌う。。。
葉末にたどる紫の細い線が、
慎ましやかに視線を誘う。
覗き込んだ人は皆、
その神秘の色に囚われる。。。

偶然見つけた西洋ニンジンボク プルプレア。
学名はラテン語でPurpurea(パープレア、プルプレア)という。
葉の裏が紫色のその植物を、なぜか人は見過ごせない。
紫という色は古く日本では高貴な色とされているけれど、そ幅は驚くほど多く、私の大好きな色の一つだ。
浮世絵に凝った時期は「葡萄鼠」に憧れ、それっぽい色の着物を親に買ってもらい、大学の卒業式に着た。
年齢とともにそれは少しづつ変わり、今は淡くて静かな葵色が良い。
《西洋ニンジンボク プルプレア 花言葉「愛の喜び」》

色を変え、心を変えて変わってゆくそのあり方は、まるで人の声の様に思えてならない。
人の声は美しい。
コーラスを指導する様になって、その思いは更に広がった。
声は、顔や身なりをあらわすのと同じ様に、その人の形なき姿を表現する。
その人が歩いて来た人生とか、その時の心の居場所、重ねて来た年月は私には見えないが、その歌声を聞くたびに思う。
「美しい声」とは、「生きている声」なのだと。