2013年03月22日

春の手。。。

春の手
       『竹久夢二』

どつこかで あたしを呼んでゐる
たれかが あたしを待つてゐる。
ずつと遠くだ。すぐそこだ。

あたしは小窓を あけて見た。
あたしはそつと手を出した。
おもたい やさしい なやましい。

あの人の手だ。
春の手だ。

『令女界』より 


《梅 長浜市『安藤家』》
春の手。。。

春には独特の匂いがあります。
ドアを開けた瞬間、「気だるく、やさしく、生温かい」、まるで夢二の詩を思わせる風が、玄関にゆっくりと入り込みます。


《シキミ 長浜市『安藤家』》
春の手。。。


春の花からは、どことなく色香を読み取れます。

「凛とした梅」
「慎ましやかな面の奥に、何かをそっと隠しているようなシキミの花」
そして、陰など知らぬとばかりに、その可憐な華やかさを見せつける「葉を付けぬ時期のミツマタ」


《ミツマタ 長浜市『うどん 吉野』さんのお庭》
春の手。。。


「春」「花」「歌」・・・
春の歌が歌いたくなりました。
花の歌が歌いたくなりました。

私にとって、最も大切な・・・
夢二の詩を歌いたくなりました。。。




過去に開催した《竹久夢二》コンサート

《2013年12月22日『歌と朗読で綴る 竹久夢二〜真』 ごはん家くまくま にて》
春の手。。。


《2010年9月18日『歌と朗読で綴る 竹久夢二〜戀する歌』文化産業交流会館 小劇場にて》
春の手。。。