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2015年07月07日

Harmony with hearts〜湖上。。。


あてもなく、舟を浮かべて沖へ漕ぎ出す。。。
二人は幸せ?
不幸せ?


Harmony with hearts〜湖上。。。




    湖上
    中原中也

ポッカリ月が出ましたら、
舟を浮べて出掛けましょう。
波はヒタヒタ打つでしょう、
風も少しはあるでしょう。

沖に出たらば暗いでしょう、
櫂から滴垂る水の音は
昵懇しいものに聞こえましょう、
――あなたの言葉の杜切れ間を。

月は聴き耳立てるでしょう、
すこしは降りても来るでしょう、
われら接唇する時に
月は頭上にあるでしょう。

あなたはなおも、語るでしょう、
よしないことや拗言や、
洩らさず私は聴くでしょう、
――けれど漕ぐ手はやめないで。

ポッカリ月が出ましたら、
舟を浮べて出掛けましょう、
波はヒタヒタ打つでしょう、
風も少しはあるでしょう。



7/19のコンサート「Harmony with hearts」
私のソロの一曲「湖上」。。

私はよく、詩に一目惚れする。
詩は音楽と同じか、それ以上に人のこころに鮮烈な印象を残す。

「湖上」はその中の一曲。

木下牧子さんの歌曲集「古風な月」(ソプラノ歌手 野崎由美さんの委嘱作品)の中の第一曲目。
(「湖上」はアカペラ混声合唱曲の歌曲編曲)

神秘の世界を感じるこの詩には、夏の夜の静かなびわ湖がぴったりだ。。

幸せか不幸せか・・・
それは誰にもわからない。

波がヒタヒタ鳴る音に、涙を流す二人の絵が、
見えてくるのは私だけだろうか。。。


















Harmony with hearts コーラスワンポイントアドバイス!

本番10日前くらいになると、真面目な人ほど練習しすぎて、喉を痛めてしまいます。
歌詞をおぼえようと、何度も何度も歌う前に、まず「身体を解放」しましょう。
高い音が出しにくいソプラノさんはとくに、このことが歌い続ける今後の明暗を分けます。
カチカチになった身体は、良い楽器の役目はしません。

誰でもできる「あ〜よかった〜」唱法を・・・次に伝授しましょう!