2017年03月19日
心を配る花。。。
恥じるようにうつむく花は、
春の蝶に蜜を吸ってはもらえない。
雪の下から新芽を伸ばし、
おひさまと話す事も無く、
やがて甘い香りだけを地に残し
人知れず朽ちてゆく。
《クリスマスローズ 花言葉「いたわりの心」》

Auf eine Christblume II(クリスマスローズに Ⅱ)
Im Winterboden schläft,ein Blumenkeim,
Der Schmetterling,der einst um Busch und Hügel
In Frühlingsnächten wiegt den samtnen Flügel;
Nie soll er kosten deinen Honigseim.
Wer aber weiß,ob nicht sein zarter Geist,
Wenn jede Zier des Sommers hingesunken,
Dereinst,von deinem leisen Dufte trunken,
Mir unsichtbar,dich blühende umkreist?
詩 メーリケ (Eduard Friedrich Mörike,)
曲 ヴォルフ (Hugo Wolf,)
ヴォルフはメーリケの二つのクリスマスローズの詩に曲をつけている。
Auf eine Christblume II(クリスマスローズに Ⅱ)は、短い歌曲だが、歌う時、その中にクリスマスローズの心を強く感じる。
朝晩まだ冷たさを残す土に、優しく話しかけながら花弁を開かせる姿に、お花好きさん達は必ず魅了される。
ほのかに匂う優しさと心配りを、葉から、花から受け取るのだ。。。
心を配る・・・
いい言葉ですね。
「心配」は、自分の中に生まれる「無償のおもい」だと、私は思います。
「心配」と「不安」は、ぜんぜん違うもの。
「心を配る」ことの出来る人は、自分の事もきっと大切に出来る人ではないかしら。。。