
2017年10月23日
絵本「大きなクスノキ」。。。
久しぶりに、絵本を買った。
娘たちが小さい頃は、母がよく絵本をプレゼントしてくれた。
お誕生日、クリスマス、お正月、こどもの日・・・
中には2冊、同じ本もあったりする。
「良いと思う本って、結局いつも同じなのよ。」と母は笑っていた。
たくさんの絵本は、今、教室に来る生徒さんの為に数冊だけ出してある。
子供たちも、手にする本はいつも決まっているからだ。
娘たちもそうだった。
1才になったばかりの頃、毎日毎日同じ本を声をだしてよんでいた。。。といっても字は読めないので、毎晩読み聞かせをしていた私の口調を真似て、一心になにやらお話をしていた。
その姿がかわいくて、毎晩の読み聞かせは私の楽しみの一つでもあった。
大きなクスノキ みそのたかし・作 さとうそのこ・絵 (高陵社書店)

そんな昔を思い出したように買ったのは「大きなクスノキ」という本。
主人公「ウタちゃん」の名前も気に入ったが、一本の大きなクスノキを守りたいという純粋な気持ちが、なんだかとても嬉しかったのだ。
たった一本の木のまわりで、たくさんの命が宿り、何より私たち人間の世界を守っているのだということが素直に表現されていて、いつのまにか読者は皆、「ウタちゃん」になっていく。

Ehon Navi から
この本にこれほど惹かれたのは、以前、良く似た話を聞いたからだと思う。
新しく何かをはじめるときには、捨てなくてはならないものがきっと出てくる。
それを皆、心のどこかで「仕方のないこと・・・」と思い込んでいるが、誰かが大切なものを周りに思い出させる勇気を出せば、それは大きな力になるのだということを、私はその話から学んだ。

私は、絵本の表紙のウタちゃんのように、木を見るとその幹に必ず手のひらを合わせる。
小学生の頃の私は、きっとウタちゃんになりたいと強くおもっただろう。
そんなことを思いながら、今も2冊の絵本「大きなクスノキ」をながめている。。。
続きを読む