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Posted by 滋賀咲くブログ at

2020年04月16日

スペイン風邪と、光。。。


  貫ぬく 光

はじめに ひかりがありました
ひかりは 哀しかつたのです

ひかりは
ありと あらゆるものを
つらぬいて ながれました
あらゆるものに 息を あたへました
いつまでも いつまでも
かなしかれと 祝福(いわわ)れながら
    八木重吉〜詩集『秋の瞳』より(1925年)





今から100年ほど前、1918年から1919年にかけて世界的に流行した「スペイン風邪」は、感染者5億人、死者5,000万〜1億人といわれている。
当時の世界人口の3割近くが、このスペイン風邪に感染したことになる。
日本でも39万人という驚くべき数の人が亡くなったとされている(その後の研究では48万人とも推定)。
人類が初めて出会ったこの「インフルエンザ」の恐怖に、世界はどれほど恐れ慄いたことだろう。

詩人 八木重吉も21歳のときにスペイン風邪にかかり、一時は重体となったものの、3ヶ月の入院を経て家に戻ることができた。
退院の際付き添ってくれた父への思い、そして息子を大切に思う父の様子を、「父」という詩にたくしている。

「貫ぬく 光」を発表したときには、重吉自身が2児の父となっていた。
詩の「ひかり」は、人であり心であり、言葉であるかのように、一節ひと節が頭の中で立ち止まる。
人の痛み・自分の痛みを感じなくなった時、ひかりは「ながれる」ことも「あたえる」こともしなくなると、そう教えているかのようだ。


   はじめに ひかりがありました
         ひかりは 哀しかつたのです・・・



『重吉と旅する。ー29歳で夭逝した魂の詩人』フォレストブックス参照







  


Posted by 白谷仁子 at 21:52私。。。